今回のエピソードでは、モジュラーシンセサイザーの世界にペダルエフェクターを組み込む面白さに焦点を当てます。特に、アメリカの個性派ブランド、Old Blood Noise Endeavors (OBNE) 社のユニークなエフェクターたちが、アンビエント、グリッチ、ドローンといった実験的なサウンドメイクにおいて、どのようにモジュラーシステムを拡張してくれるのかを探ります。
OBNEペダルは、単なるエフェクターの枠を超え、**一つの「楽器」**として独自の音響世界を持っています。これをモジュラーシンセの柔軟なルーティングやCV制御と組み合わせることで、予測不能かつ表現豊かなサウンドが生まれます。
ピックアップするのは以下の5機種です。
1.
Dark Star Stereo Soundscape Reverb: ローファイな質感とピッチシフト、ビットクラッシュを内蔵した実験的リバーブ。モジュラーからのCVでパラメーターを変調したり、Hold機能でドローン背景を作るのに最適。ステレオ入出力なのも魅力です。
2.
Procession Sci-Fi Reverb: モジュレーション(トレモロ、フランジャー、フィルター)付きリバーブ。Holdスイッチで無限に近い残響を保持し、パッド音のように延ばせます。エクスプレッション入力でリバーブ量やモジュレーション速度をモジュラーから制御できます。
3.
Sunlight Dynamic Reverb: 入力音がない間も残響を保持し続ける特殊リバーブ。Tape, Comb, Passの3モードがあり、特にPassモードのランダムフィルターがグリッチ的なテクスチャを生みます。予測不能なモジュラーパターンと組み合わせることで、動的な残響保持が活きます。
4.
Minim Reverb Delay and Reverse: リバーブ+ディレイ+リバースの一体型。最大の特長はReverseスイッチによるリアルタイムな逆再生演出。即興的なグリッチ効果を簡単に加えられます。CVで逆再生音のブレンド量を連続制御も可能。
5.
Dweller Phase Repeater: 多段フェイザーとディレイを組み合わせた独自のフェーズ・リピーター。唯一無二の揺らめく残響が特徴。ランダムLFOモードでの段階的なフィルター変化はグリッチやノイズサウンドにうってつけ。CVでディレイ時間を変調できます。
これらのペダルをモジュラーシンセと組み合わせる際は、入力レベルの適切な調整が重要です(クリッピングを防ぐため、アッテネーターの使用を推奨)。モジュラーのLFOやエンベロープといったCV信号をエクスプレッション端子に接続することで、エフェクトのパラメーターをダイナミックに変化させ、より有機的なサウンドを生み出すことができます。
OBNEペダルとモジュラーシンセの組み合わせは、あなたのサウンドメイキングに新たな可能性と発見をもたらすでしょう。ぜひ、この独特な音響世界を体験してみてください!
*CVの扱いについては、事前にアッテネーターやコンバーターでエフェクターレベルに調整していることを前提にして会話しています。