Why scientists are rethinking the immune effects of SARS-CoV-2
Citation
BMJ. 2025 Aug 19;390:r1733. doi:10.1136/bmj.r1733.
概要
本記事は、COVID-19の克服後も残る免疫変化(いわゆる「免疫の傷」)に対する科学者たちの再評価を扱った論説である。感染後に後遺する免疫反応の変化や亢進状態は、これまで軽視されてきたが、近年の研究ではこれが慢性症状や新たな免疫関連疾患の発出に関与し得るとの見解が示されている。そのため、従来の感染後免疫に関する理解を見直す必要があるとしている。
具体的には、このような免疫の「痕跡(scars)」の存在が、例えば長期的な免疫調整異常や自己免疫関連の症状を引き起こす背景として注目されるようになっている。科学共同体は、こうした潜在的なリスクを見過ごすことなく、包括的かつ長期的な免疫評価やモニタリングを強化すべきであると論じられている。さらに、このような再評価が、公衆衛生政策や臨床ガイドラインにどのように反映されるかが今後の課題として提示されている。