Geographical variation in the clinical profile of patients with Candida auris
Citation
Antimicrobial Stewardship & Healthcare Epidemiology, Volume 5 Issue 1
論文の要約
本研究は、米国内の大規模ヘルスケアシステムにおいて、2021年1月〜2022年9月に Candida auris が臨床検体から同定された患者321例を対象に、北西部と東部の2地域における臨床像の違いを比較した大規模後ろ向き記述解析である。
地域差:西部における死亡またはホスピス転機例は32.1%、東部は19.1% であり、有意な差が認められた(P=0.014)ウィキペディア+15PMC+15サイエンスダイレクト+15Cambridge University Press & Assessment+1X (formerly Twitter)+1。
重篤事象:全体の3分の1以上が機械換気を必要とし、半数以上が輸血を受けていた点など、重症患者が多く含まれていたPMC。
共通リスク因子:ICU長期滞在、TPN(中心静脈栄養)、留置デバイスなどが共通し、地理的クレードの違いにもかかわらず臨床リスクは共通だったと推認されるPMC。
臨床上の意義:地域間での死亡率差は、異なる系統(clade)や院内感染管理体制の差異、耐性プロファイルの地域差に起因する可能性がある。
本論文は、Candida auris が地域によって臨床転機が異なる可能性を示した重要な疫学研究であり、感染症管理、ASHE(抗菌薬適正使用と医療疫学)に携わる専門家にとって示唆に富む内容である。