Effectiveness of Ampicillin-Sulbactam Versus Ceftriaxone for the Initial Treatment of Community-Acquired Pneumonia in Older Adults: A Target Trial Emulation Study
Open Forum Infect Dis . 2025 Mar 5;12(3):ofaf133. doi: 10.1093/ofid/ofaf133.
https://academic.oup.com/ofid/article/12/3/ofaf133/8052889
この医学研究は、高齢の市中肺炎(CAP)患者に対する初期治療として、アンピシリン・スルバクタムとセフトリアキソンという2種類の抗生物質の有効性を比較することを目的としています。日本の大規模な全国データベースを用いて、アンピシリン・スルバクタムがセフトリアキソンと比較して、入院中の死亡率が高いという結果が示されました。この知見は、アンピシリン・スルバクタムが嫌気性菌に広範囲な活性を持つことが、腸内細菌叢への悪影響や特定のグラム陰性菌への効力の違いを通じて、悪い臨床転帰に関連している可能性を示唆しています。したがって、現在のガイドラインに沿って、嫌気性菌感染が明確でない限り、高齢のCAP患者には広範囲の嫌気性菌をカバーする抗生物質を避けるべきであると結論付けています。