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今回のエピソードでは、内科医が直面する最も困難な問題の一つである「非典型的な病態提示」がどのように診断エラーにつながるのかを系統的にレビューした論文を取り上げます。

本研究は、内科領域における成人患者の診断エラーと非典型的な病態提示の関連性を調査したスコーピングレビューです。56件の論文が採択されましたが、非典型的な病態提示の定義には研究間で大きな異質性があることが判明しました。この異質性を解消するため、基本的な質的コンテンツ分析を用いて、臨床病態を記述する新しいアプローチであるPSUCアプローチが開発されました。

PSUCとは、Primary(基本)、Suggestive(示唆的)、Uncommon(稀な)、Chameleon(カメレオン)の4つの特徴の頭文字です。このアプローチに基づき、診断エラーのリスクが高い4つの非典型的なパターン(例:主要な特徴を欠き、示唆的な特徴のみを持つパターンなど)が特定されました。本分類アプローチは、今後の研究や、診断の安全性を高めるための対策開発に有用であると考えられます。

Harada Y, Kawamura R, Yokose M, Singh H, Shimizu T. Atypical Presentations at Risk for Diagnostic Errors in Internal Medicine: A Scoping Review. J Gen Intern Med. 2025. DOI: 10.1007/s11606-025-09901-z.

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