『代表制民主主義はなぜ失敗したのか』
藤井達夫|集英社新書|2021年11月17日
朗読箇所:第二章「民主主義諸国における政治の私物化とその先」より(P.49-76)
世界中をポピュリズムが席捲する中、わたしたちの民主主義はどこへ向かうのか。人々は政党や議会には期待せず、時に自らの自由の制限もいとわずにトップの強いリーダーシップを望むようになった。著者は古典から最先端の政治理論まで駆使し、選挙と政党を基盤にした「代表制」と民主主義とはイコールではないこと、現在の社会は「代表制」が機能するための条件を完全に失ってしまったことを明らかにし、一方で、中国統治モデルの可能性と限界も検討する。民主主義を再生させるヒントはここにある。
「ウンザリするポピュリズムに淫した民主主義より、能力主義的選抜を勝ち抜いた政治エリートの政治(中国!)の方がマシだ……。この「誘惑」に抗う術はあるか。実に困難な課題に本書は果敢に挑戦する」──宮台真司氏、推薦!
【目次】
第1章 民主主義諸国における社会の私物化
第2章 民主主義諸国における政治の私物化とその先
第3章 民主主義とは何か──古代と近代──
第4章 代表制度とは何か
第5章 行き詰まる代表制度とポピュリズム
第6章 代表制度の改革
https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-721194-8
企画・朗読:若林恵
録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds)
音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii
黒鳥福祉センターにて収録