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『ニワトリと卵と、息子の思春期』



繁延あづさ|婦人之友社|2021年11月30日



朗読箇所:序章「2017年 夏」(P.12〜24)





「子ども時代の五感の体験は、

かけがえのないもの。

巣立ち前の混乱期は、通過儀礼です」

──福岡伸一



「ゲームの代わりにニワトリを飼わせて」の言葉とともに、周到に「にわとり飼育計画書」を用意していた小6の長男。親子の攻防の末に繁延家にニワトリがやってくる。長男の目的は卵を売りお金を得ること。地域の人たちに助けられながら、養鶏生活がまわり始める。けれども、一筋縄にはいかないことの連続。そんな日常の中で、思春期の息子と本気で向き合う著者。そこにはぶつかり合いも喧嘩も生じる。やがて、ニワトリを絞めて捌き、食すことで、命とその向こうにあるものを考える。コロナ禍、夫のリストラから生まれた父子の関係性の変化は、まさにユングの“父親殺し"。同時に「母とは、なんと儘ならないものか」と自分を見つめ直しながら、その葛藤をありのままに綴る。子育てを、親子の関係性を問い直す1冊。





【目次】



序章:2017年 夏

1章:ニワトリがやってきた

2章:ニワトリのいる日々

3章:“食べ物"は“生き物"

4章:家族、この儘ならぬもの



https://www.fujinnotomo.co.jp/article/20200111_f201807





企画・朗読:若林恵

録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds)

音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii

『ニワトリと卵と、息子の思春期』繁延あづさ|音読ブラックスワン#77

黒鳥福祉センターにて収