スタンフォード大学と中国の数十校のパートナー大学が共同研究を行う組織を率いる、米国のスコット・ロゼールさんが始めたスタンフォード大学農村部教育アクション・プログラム(Rural
Education Action Program,REAP)に感動しました
"スタンフォード大学の農村部教育アクション・プログラム(REAP)は中国農村部の人々の生活を改善するために中国とアメリカ、ヨーロッパの大学による比類のない共同研究体制を確立した"
"当時のスタッフはスコット・ロゼールとリサーチ・アシスタントの2人だけだった。今日では、REAPは中国各地の30の大学の教授とその教え子たちとパートナーシップを築いている。2006年以来、REAPはさまざまな介入策について70以上のエビデンス評価を実施した"
"REAPはこの地域で大規模なRCTを繰り返した。それによって明らかになったのは、近視の子どもに眼鏡を与えると、学習成果がただちに、そして劇的に向上し、学業に関する不安も減少するということだ。全員が学習により集中できるようになったクラスでは、近視でない生徒たちの学習成果までもが向上した"
ここから私は思いました
1、1人のパッションから始まる
2、イデオロギーを超えるコラボレーションはできる
3、地元に根差した真の課題の探究
スコットさんは、小さい頃に父から中国語を勧められたことがきっかけで、中国の農村部に出会い、そこからこの分野の第一人者になられたとのこと
そして、最初は、スコットさんとアシスタント2名から始まっていることを考えると
やはり偶然の出会いかもしれないけれども、そこからパッションが炸裂してここまで来られたんだなあと思います
そして、米国の方が中国の農村部の貧困問題を解決しようとしている、というところにも、感動させて頂きました
いかんせんメディアの報道などで何か対立をしている的な感情を持ってしまう事もあるのですが
実際に現地に行くと、本当に自分と同じように考えて悩んだり喜んだりしたりしている人がいるだけと感じます
現場の人たち同士が仲良くなって、そして一緒に課題を解決していこうとする、そういうところからいろんな誤解も解けていくようになるのではないか
僕は現地に行って本当にそう感じました
そして、やはり、現地の本当の課題は、現地に現場100回しないとわかりっこないということなんだなとつくづく思いました
農村の米の品種改良からはいり、課題の本質は教育問題にいき、さらに実は近視が多いことに根本的な課題があったというのは、目から鱗の話でした
これは本当に現場に長く活動して、現場の方々との信頼関係も構築した上で、そして仮説検証を繰り返した結果としてのイノベーションだなと
イノベーションというのは、やはりこういうものなのだなと、つくづく感じました
イノベーション3つのフレームで解釈するとこういうことでしょうか
1、パッション
農村の貧困な方々を救いたい
2、仲間
現地の大学、大学間ネットワーク
3、大義
世界の農村部の生活改善
イデオロギーを超えたオープンイノベーションが世界を救う
そんな話をしています^ ^
参考: Stanford SOCIAL INNOVATIONReview Japan スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー日本版 VOL.03 科学技術とインクルージョン 2022年11月24日発行 制作 有限会社ワイズネット 発売 英治出版株式会社
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