本当は誰もが怒りを抱えてるノベーション(1188回)
赤堀雅秋さん作・演出の舞台:台風23号は、普通の生活者の誰もが持っている内面をえぐり取るような衝撃を受けました。
主演の間宮祥太朗さんの言葉に震えました
"一見明るく、介護ヘルパーとして仕事熱心な田辺が自分の奥底に抱える「もの」は、きっと今を生きる誰もが持っているものではないでしょうか。
小さなコミュニティの一員として人の役に立つ仕事をそつなくこなしながらも、日々自分をすり減らし、ストレスを溜めてしまう。
年齢に関係なくはけ口を必要とするのが、現代の一面なのかも知れないですね。"
ここから私は思いました
1、仲間が大切な故に押し殺す本当の心
→普段気づかないが見せられるとハッと気づく
2、誰にもある悩みを想像する心
→他の人の気持ちはなおさら気づかない
3、なんらかのはけ口を持つことも一つ
→ローティの感情教育
舞台 台風23号は、日常に潜む普通の人々、高齢者の本音、ケアラーの本音、配達業者の本音、がん患者の本音、熟年夫婦の本音、パチプロの本音が何気ない日常の中で、沸々と爆発しているんだ、そんなことに目を覚まさせてくれる凄まじい舞台でした
イノベーター3つのフレームということで、いつも、パッション、仲間、大義が大切との話をしていますが、その1番大切な、仲間、との関係をうまくやるために、いかに本当の心を押し殺しているのか
それは、実はタブーやサンチュチアリという形で、個人個人の中でさえも、みないようにしている、または見てみぬフリをしている、そんなことを改めて気づかせてくれて、そして、それを見つめることが大切なのでは?と言われているような気がしました
またそれは、他の人に対しても同じことで、自分が自分のことに気づいていないように、他の人が痛みや怒りを抱えているというのは、それ以上に気づくことは難しいなあと思いました
でもそこには、必ず各々の人々の中にはあるってことを、想像しなければならないと思いました。それを想像できるかどうかできっと、仲間としてのあり方が変わってくるのかなと、思いました
人は仲間と関わることがとても大切なことなので、そこに軋轢が出てくるということは、ある意味、パラドックスな気がしますが、でもそれを乗り越えるためにはどんな手段があるんだろうと考えた時に
一つはローティの感情教育を思い出しました。それは、ある傷ついている人は自分では発信できないので、小説家などが第三者として伝えていく必要があるという話ですが
逆に、その小説を読むことによって、共感して救われる人たちも出てくるということもあるかもなあと思いました
現代ではそれは、映画やまさに舞台やアニメ、ドラマなどたくさんの方法はあるのかもしれないですが、少なくとも今回の台風23号の舞台は、私の普段潜在化されている悩みや怒りを、私の代わりにぶちまけてくれた
それが自分にとっては、涙が出るほどに、気持ちが良かった、打ち震えるほどに感動した、そんなことが、実ははけ口として、あることがとても大切なのではないかとも思いました
そのはけ口は、一人一人で違うかもしれないけども、そういうものを自分が意識して持つということも大切だなと、思わせて頂きました
まとめると
本当は誰もが怒りを抱えてるノベーション
そんなことを思わせて頂きました^ ^
参考:舞台 台風23号 作・演出:赤堀雅秋 公演日程 2024/10/5(土)~10/27(日) Theater Milano-za 出演:間宮祥太朗、森田剛、木村多江、藤井隆、伊原六花、佐藤B作等https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/24_taifu23/
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/PID6g7kapVM