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思いやりのコーチングノベーション(1196回)

ケース・ウェスタン・リザーブ大学ウェザーヘッド経営大学院組織行動学、心理学、認知科学教授のボヤツィスさんから、最も効果的なコーチングの方法について教えて頂きました

曰く

"第1の特徴は、コーチの対象者との関わり方を「誘導型のコーチング」と「思いやりのコーチング」に区別し、「思いやりのコーチング」が人の持続的な成長に寄与することを、脳科学の実験結果から明らかにした点です。

「誘導型のコーチング」とは、昇進や年度目標の達成といった、外部から定められたものに向けて相手の行動変容を促すアプローチです。もちろん外部の目標を達成することは重要ではあるのですが、つい私たちは、そればかりに目が向きがちです。

一方、「思いやりのコーチング」とは、相手を心から気遣って関心をもって接し、サポートや励ましを差しだし、相手が自分のビジョンや情熱の対象を自覚、追求できるようにするコーチングです。"

ここから私は思いました

1、問いを立てられるから、問いを立てるへ

2、自分のビジョンや情熱の対象を自覚

3、誘導型✖️思いやり

これを伺って思ったのは、誘導型のコーチングは、ある意味、企業などで、目標を与えられて、それをクリアした報酬をもらえるようなコーテチングをイメージしましたが

それはある意味、組織や人から、問いを立てられて、それに対する解決策を考えるという形なのかなと思いました。受験などでも、問いは最初に与えられて、とにかく答えを出すことを求められるやり方かなと思います

それだと結果的に、やらされ感の中でやるので、なかなかモチベーションも上がらないし、ワクワク感や充実感も湧かないけれども、与えられた時間でとにかくこなす、というスタイルになりがちかなと思います。

それに対して、思いやりのコーチングは、自らがまず、問いを立てるところから、お題を出されると、自らの思いや、自らの違和感、という、自分自身から発される課題に取り組むので、とても大変なのですが、必然的に自律的に動いていこうとするスタイルを作れることにもつながるのかなと、思いました

また、それをするためには、自らのビジョンや情熱の対象を自覚することが、とても大切な要素として出てくると思います

これは、私がいつもお話ししている、イノベーター3つのフレームの、パッション、仲間、大義とのとてもよく符合していて、情熱のポートフォリオや、自ら創りたい価値の大義、といったことを、コーチングをする中で意識してもらうということが、とても大切だなあと改めて思いました

そして、会社などの組織の中で何かを成し遂げるためには、自らのパッションだけではダメで、会社やお客様のミッションも同時に到達する必要が出てくるので

コーチングも、思いやり型と、誘導型の両方を掛け合わせて実施するということが大切だなあと思いました

でもこれは会社に限らず、なんらかの組織、例えば、家族、サークル、ボランティアなどなんらかの組織に入ってない人はほとんどいないので、たくさんの人に当てはまることだなあと思いました

誘導型のコーチングのみになってしまいがちな中で、実は、その人個人から湧き出るパッションと大義を見つけてもらう、思いやり型コーチングが、人をより伸ばしてくれるとお話はとても勉強になりました

一言で言うと

思いやりのコーチングノベーション

そんな話をしています

参考:本: 成長を支援するということ 深いつながりを築き、「ありたい姿」から変化を生むコーチングの原則 電子版 発行日 2024年4月24日 著者 リチャード・ボヤツィス、メルヴィン・L・スミス、エレン・ヴァン・オーステン 監訳者 和田圭介、内山遼子 訳者 高山真由美 発行所 英治出版株式会社