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大好きな哲学者の近内悠太さんの新作を読ませて頂きまして、めちゃくちゃ感動して震えました

曰く

"他者の傷に導かれて僕たちはケアを為す。そしてそのケアの中で、思いがけず自分が変わってしまう。

利他が起こり、自己変容に至る。それが僕らに「生きている心地」「自分の人生を生きている実感」を与えてくれる。

なぜなら、そのとき僕らは誰かに支配されることも、管理されることもなく、自由になっているからです。"

ここから私は利他パッションの発生メカニズムについて、教わった気がして、以下のように思いました

1、誰かの傷がケアを呼ぶ

→ペインの理解

2、ケアが思わず利他になる

→自己変容

3、自分の人生を実感

→利他パッション発生

イノベーター3つのフレームから、まずはパッションが生まれ、そして仲間とともに、沢山の人たちのためになる大義を実現する、という構造といつもお話ししていますが

そのパッションの生まれる源は、4象限あって、大好き、利他、個性、成長があるとお話ししてますが、その利他パッションの生まれるメカニズムを教えて頂きました

パッションの源は、誰かのペインをなんとかしたいというところから始まると、いつもお話ししてますが、まさに今回の最初の段階は、誰かの傷がケアを呼ぶ、とのことなので言い換えるとまさにペインに対して、ケアをするから始まるというところが合致してると思います

でもこの誰かの傷を理解することこそ、とても難しいことで、なぜなら多様性の時代なので、各々の気持ちは全然違うという前提の上に、理解をしなくてはいけないからなのだと

この点においてもイノベーションの入り口ととても似ていて、真の課題を掘り下げるということをしない限り、真のペインには辿り着けないので、その傷を理解しようとすることがとても大切なところかなと思いました

そして、思いがけずそのケアが利他に変わる、ここが自分でさえも思ってなかった自己変容なのだということにも、とても感動しました

つまり、生物の自然な姿としては、自分を生き延びさせることが第一で然るべきところを、ケアから利他に変わるとは、自分をメタ認知している超自我があるべき姿を示すことによって

自らよりも傷ついた人を優先するという利他に辿り着く、そしてそれは、思わず起きる変化として、自己変容として自らでさえも驚きとともに変わっていく、ということなのかと思いました

その変化が実は自分自身が自分を超えて変わったのだという、自由のもとに自己実現として自らの人生を実感できるのかと

さらに、その利他パッションが生まれてしまったら、それを抑えることはできなくなり、今度はイノベーション3つのフレームに移り

仲間とともに、さらなる沢山の人たちの傷を癒すべくソリューションへと変貌を遂げようとする、それがイノベーション発生の原型なのかなと、思わず思ってしまいました

パッションの4章限の中でも、利他パッションは、直接的にペインを抱えているので、よりイノベーションに近い原動力になるなあと

そしてこれは言ってみれば、その原動力である

利他パッション発生メカニズムノベーション

みたいなことを思いました

そんな話をしています^ ^

参考:本: 利他・ケア・傷の倫理学 ─「私」を生き直すための哲学 2024年3月30日 初版 著者 近内悠太 発行者 株式会社晶文社

動画で見たい方はこちら

https://youtu.be/c0PWcBFv29E