言語学者の山口仲美さんから、清少納言の、春はあけぼの、がとてもイノベーティブであることに、衝撃を受けました
曰く
"①それまでに描写対象として取り上げられることのなかった風景という新しい対象を散文世界に取り入れたこと
②しかも、その風景を、普通の人が思いつかないような「時間」の観点から描き出していること。
こうして、清少納言は、随筆という新ジャンルを生み出したと察せられます。"
"和歌を詠むことが自分に向いていないことを自覚し、それを周囲に認めさせているのです。そして、自分に合った散文の世界に身を投じていく。歌詠みの家に生まれ育っても、それを継がないという自己主張をしたのです。"
ここから私はおもいました
1、風景描写
→空間ノベーション
2、時間描写
→時間ノベーション
3、継がない
→パッションノベーション
風景描写とは、別の見方をすると、これまでの空間を新たに捉え直すことにより、新しい価値を生み出すと言うことをされていると言うことかと思いました
イノベーションの世界でも、空間の新たな価値の捉え方という意味で、例えば空いてるスペースをシェアするサービスや、さらにそれを細分化するマイクロスペース、衛星から空き地の発見や、土地の情勢度計測など、いまだに様々なイノベーションが生まれているように思います
さらには、バーチャルで3Dな空間の創発や、現実とバーチャルの融合、が今後新たに出てくるグラスやホログラム技術でさらに加速していきそうです
一方で、時間の世界では、もともとのコンピュータの発明から、どれだけ効率的な時間の使い方ができるか、ということに焦点が当たってきましたし、飛行機などの登場は大幅に時間を効率化できることになるかと思います
時間の新たな捉え方という意味で、隙間時間でバイトできるとか、お休みの日や時間に副業、もちろん、飛行機などによる移動時間短縮や、さらにはオンラインで移動時間ゼロ化など、たくさんのイノベーションがあるなあと思います
そう考えると人にとって、空間と時間というのは、イノベーションを産むための大きな二大要素かもしれないなと、それを清少納言は随筆の中でやってのけたというところが、また凄いイノベーターだと思いました。
和歌の家に生まれながらも、その枠から飛び出していく、パッションがあったからこそ、なのかもしれないなと、つくづく情熱の源に従うのがイノベーターだなと改めて思いました
時間と空間を操るノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:本: 千年たっても変わらない人間の本質 日本古典に学ぶ知恵と勇気 令和6年5月発行 著 者 山口仲美 発行所 株式会社幻冬舎
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