書店には置いていない定期購読雑誌で、販売部数47万部の“日本一売れる雑誌”「ハルメク」の宮澤孝夫(みやざわ たかお)社長の経営方法に衝撃を頂きました
曰く
"例えば雑誌をつくる場合 6、7カ月先、どういう特集をしょうか調査をかける。このテーマがいいんじゃないかという特集の仮説をつくって、今度はその仮説に対する反応をまた調査する
どういう切り口で特集を組むか、またここで調査をかける。最後は 新聞広告でA案B案をつくって、どちらの反応がいいか、また事前に調査をかける
最後に読んでもらった後に、毎月 1000通のアンケートを送るが、そこで記事単位に読んでもらえたか
面白かったかをしっこく聞く
上流から最後までたくさん調査をやるところが他社との違い"
ここから私は思いました
1、現場100回
2、お客様の真の課題に拘る
3、BCG秘伝のタレ
雑誌でこんなに事前に調査をかけるとは、全く想像もできてませんでした。これは、イノベーションの世界でいうところの、いわゆる現場100回と同じかもしれないと思いました
とにかくお客様にリーンに仮説をぶつけて検証し、そしてさらにアップデートした仮説を検証していく。
もちろん、頂いたお話から、どんな仮説を持っていけるか、その内容と回転速度が試されるわけですが、よりお客様に寄り添った答えに辿り着くスピードが早くなると思いました
そしてこれは、イノベーションの世界で言ってみれば、お客様でさえ気づいていないような、真の課題を掘り下げていく作業にも、相当する事だと思いました
お客様自身も表面的な課題はわかっているのに、ずっと解決されない課題がある事を認識しつつも、色々やっても上手くいかない、そこに何があるかを掘り下げることができれば、確実に刺さるプレゼンができる、そんな作業と同じかもしれないと思いました
真の課題を探る時には、私の場合、隠れたトレードオフを探すということをやりますが、それを見つけるためにはとにかく現場100回いかないとわからない、でもそれを見つけられれば、そのトレードオフに集中できるので道筋が見えてくる
そんな事を、毎回の雑誌ごとにされているのかと思うと、気が遠くなるような大変さに思えますが、きっとそれを仕組み化されたという事なんだろうなあと思いました
これらを聞いていて思ったのは、先日1313回でお話しした、コンサルの秘伝のタレです。BCG出身だからではないですが、3つの秘伝のタレがここには散りばめられてるなあと思いました
特に思ったのは、他者への貢献に対する強い思いです。特にお客様への貢献のために、真の課題を発見して解決策を提示することに、妥協がない、その貢献することに、相当な稼動をさいてるということでした
現場100回の真の価値は、実は、真の課題の発見もあるのですが、ある意味、お客様を巻き込んで検討している、という状態に持っていける、ということかと思います
そうのれば、自分だけでなく、お客様と共に歩んでるわけですから、真の課題への道のりも見えてくる気がします
お客様と共に作る、これこそが、現場100回の真髄だと
お客様とともに作るノベーション
そんな事を感じました
参考:カンブリア宮殿 2024年12月5日放送 "日本一"の雑誌から広がる 驚きのハルメク経済圏 https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/smp/backnumber/2024/1205/
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