株式会社ストラテジーキャンパス代表取締役の中村陽二さんのインサイトの捉え方に勉強させて頂きました
曰く
"人間や企業の行動原理、ビジネスの特性、大きなトレンドの動き方に関して多くの背景知識を持った状態で「あの商品が売れている」「顧客はあの商品に対して大きな不満を持っている」という現象を観察すると、「このようにすれば勝てるのではないか?」という発見(インサイト)を得ることができる。"
"インサイトは多くの人が合意するもの(コンセンサス)ではなく、少数派の意見であることが望ましい。「あるインサイトを信じている人は少数派であるが、実は正しい」という状態であれば効果的な成長戦略を形成できる。"
"すでに多数派が信じるインサイトを採用するなら、インサイトに競争力を求めるよりも、物量や実行能力の接戦で勝利するという考えを持つ必要がある。これで勝ち抜く企業も珍しくはない"
ここから私は思いました
1、問いの発生
→背景知識と現場100回
2、少数派
→賛成する人がほとんどいない大切な真実 by ピーターティール
3、多数派
→Why not yet
デザインシンキングの中でよく使われるインサイトですが、なかなかどんなものなのかを定義できてなかった私ですが、今回の中村さんからのお話で、かなりわかったような気がしてきました
一つは、自らのパッションの源からの、問いを発してそこに何らかの理由を見つけていくことなのかと、思いました
そのためには、まずはその取り組むべき分野に対する徹底的な知識が必要となってくるということ。コンサル時代には、3ヶ月で専門家を超えろとばかりに、とにかく本を読み漁った事を思い出しました
その上で、現場100回をやることによって、何らかの違和感や、または気づきが生まれて、それを大切に育て仮説検証をくりかえすことで、インサイト(発見)までたどり着くのかなと、そんな事を思いました
そしてそのインサイトは、実はアンケートの多数決のようなものではなく、極めて少数派なのだけれども、ピーターティールさんが言われたように、賛成する人がほとんどいない、大切な真実だと、思えた瞬間に、自らのパッションが爆発するのかもしれないと思いました
しかしながら、この極めて少数派な、大切な真実を、まずは自らが、心の底から信じることが大切かと思いました。様々なバイアスや批判を浴びる中での、これを追い続けることの困難さも、一方では相当あるなと思います
そして実は、インサイトは、少数派だけでなく、多数派を追うということもある、ということにも、気づかされました。多数派なのだから、間違いなくそこにはニーズがあるのだけれども、ともすれば先行者がいることで腰が引けてしまうこともあるかなと思いました
しかし、実はそう見えていても、実はそこには、Why not yetのような、実は解決してるようで解決していない、そんな状況のこともよくあって、そこに既存の課題をよく理解して取り組んだものが、市場をかっさらっていく、そんなことも確かにあるなあと思いました
ファーストペンギンが必ずしも、最終的な勝者になるとは限らないということは、歴史がなん度も繰り返していることかなと、思います。それだけに、もし、Why not yetに、自らのケイパビリティががっつりハマるのなら、多数派を狙う戦略も大いにある、ということも、改めて気付かされました
ということでまとめると、
インサイトは少数派と多数派の両方にあるノベーション
そんな事を思いました
参考:本: インサイト中心の成長戦略 上場企業創業者から学ぶ事業創出の実践論 電子書籍版 2024年9月19日発行 著者 中村陽二 発行所 株式会社実業之日本社
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