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ノースイースタン大学 サイキ・ルイ博士が、人は何故歌うのか?について、音楽のビートが、脳内でドーパミンなどの報酬物質が発生することをはじめ、様々な実験検証の結果でわかってきたことに、めちゃくちゃ感動しました。

曰く

"ビートが繰り返されると脳の「予測機能」が働き出し、次にどんなビートが来るか「予測」し始めます。予測することの快感に加え、裏切られることの快感もあります。予測の複雑さを脳が喜んで大きな報酬を感じると言います。"

"「『集団の絆』というキーワードは、音楽の起源を考える上で外せないでしょう。音楽のビート(リズム)にはたくさんの人を同時に動かす力があります。他人と一緒に体を動かすことは同じ体験の共有です。共に歌うのは『助け合えるよ』というサインだと言ってもいい。社会的動物であるヒトにとって報酬を感じる行動です」"

"音楽によって高齢者の脳機能が向上するという結果が出たんです。

"例えば音楽を誰かと一緒に演奏する時には、人が今どんな気持ちでどう演奏しようとしているのが考えます。その時「内側前頭前野」が働きます。しか「内側前頭前野」は年齢と共に衰えやすい場所でもあります。特に認知症で損傷してしまう場所の一つです。音楽によって「内側前頭前野」を活性化できるという事は、認知症の治療法の開発に大いに役立つはずです。"

ここから私は思いました

1、ビート・予測・裏切りが報酬

→個人としての快楽(パッション)

2、共に歌うのが報酬

→集団としての快楽(仲間)

3、報酬の記憶が脳を活性化する

→仲間、パッションの想起による機能回復

一つは、音楽は、個人としての、快楽を誘発するものなのだなあと言うことです。自分自身、ビートはもちろんのこと、ジャズやフュージョンなどの複雑なコード進行自体が

カノン進行のように繰り返される予測可能なコード進行でも気持ちいいと同じくらい、裏切られた感じやどこへ連れて行かれるんだ、的なことが、めちゃくちゃ興奮するし、ワクワクの原動力にもなっていて、ドーパミン出てる感じ満載です

そして、もう一つは、仲間の絆をたく人するものとして機能している、と言うことにも、激しく共感しました

番組では、アフリカのバカ族の皆さんが、何かあれば、みんなでポリリズムと複雑なメロディの組み合わせを歌い合っているのですが

それは、私が今、アカペラで歌っているように、みんなで違う音やリズムを繰り出しながら、それが、何故か一つになって気持ちがいいことに、めちゃくちゃ繋がっていると思いました

自分の場合、それが本当にシンクロすると、あたかも一つの口で歌っているような気がして、さらにお客様がそれに拍手やコールアンドレスポンスをしてくれる、その瞬間に、何か1人じゃない、たくさんの仲間になれてる感というのがたまらなく気持ちがいい、というのも激しく共感しました

さらにその機能は、おどろくべきことに、高齢化して失われた機能をも、癒し復活させる、そんなフィードバック機能まであるということに、驚愕しました

つまり、人が何故歌うのか?

それは、自分自身として気持ちがいいこと(パッションの源)、そして、仲間と共にあると実感できること、その二つが快楽として組み込まれている、それはつまり、人としてそうあることが、種を守る最善として遺伝子に組み込まれている、更にそれは自分自身の失われた機能を復活させることまでできる

そんなことなのかと思いました

ある意味、人としてあるための生き方と回復をもたらすのが音楽なのだと

就職の際に、音楽で飯は食えない、もっと実利的なことをやった方がいい、などという声も、あるように思いますが

実は音楽は

人が人たらしめるノベーション

それほど重要なものである

そんなことを教えて頂きました

参考:NHK フロンティア ひとはなぜ歌うのか 

https://www.nhk.jp/p/frontiers/ts/PM34JL2L14/episode/te/YRJ4VJLZRP/

参考:News WEB ヒトはなぜ歌うのか? 答えのカギはアフリカに?https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240507/k10014441911000.html