京都大学学際融合教育研究推進センター准教授の宮野公樹さんの、問いに関する考え方に、勉強させて頂きました
曰く
"冒頭からここまで、「いい問い」について考えた末に、改めてこの「問いの見つけ方」について考えるなら、結論的にかつ意地悪く言ってしまえば、いい問いとは本分とする考えゆえ、探索したり発掘したりするのではなく「持ってしまうもの」という考えが非常にしっくりくるのです。"
"まとめると、自ずと持ってしまう問いを得る方法について考えるにあたり、外的な「違和感」という方法──外側の事象に対する検知を契機として自己内に生じる違和感にてその問いに気づく──と、内的な「自覚」という方法──自分の経験を振り返ることで自身の問いに自覚的に気づく──に分けることができるでしょう。"
ここから私は思いました
1、問いは自らの中にある
→パッションの源との対話
2、問いは自然と生じるもの
→デフォルトモードネットワーク
3、問いは違和感と自覚
→日々見逃さないで蓄積する
イノベーションや新規ビジネスを推進する役割を担った時に、なかなか難しいのが、この良い問いをたてる、ということだなあと、常々思ってましたが、一つの答えを頂いた気がしました
現場100回をしながら、様々な問いを発することによって、新たな課題の捉え方を発見することが、イノベーションの種を見つけると言うことになると思うのですが、最後は自分の中に答えが見えてくると言うのは、実はその通りだなあと、思いました。
そのためにも、外の人の話を聴くだけではなくて、むしろ、自らのパッションの源を探りながら、どこに自分自身は、パッションの灯火に導火線に火がつくのか、それを自らとの対話の中で見つけることが、実はとても大切だと思いました
また、何か強制的に作り出すものでなく、自らの中に自然と生まれてくるものなので、それを決して焦らずに根気よく待ち続けることも必要なのかとも思いました
それは、例えば、デフォルトモードネットワークのように、一旦その問いから離れて、散歩したり美術見に行ったり音楽聞きに行ったり、全く別のことをしながら、熟成させていくことによって、その中でこれまでの話が繋がって生まれてくる、そういう時間を取ると言うことも大切かもしれないと思いました
そして、その問いの形は、何らかの外的な刺激に対する違和感や、自らの経験に基づく自覚から生まれてくるので、その瞬間を逃さずに、常日頃キャッチし続けるアクティビティも、自分の中に持っておいた方がいいなあとも思いました
良い問いは、探索や発掘したりして創り出すものではなく、自らのパッションの源に自然と現れるのを待つ、そしてそれをうまくキャッチする
一言で言うと
良い問いは自らに自然と生まれてくるのを待つノベーション
そんなことを思いました
参考:本: 問いの立て方 2021年2月19日 初版発行 著者 宮野公樹(みやの・なおき) 発行所 株式会社 筑摩書房
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