3.11の日に新日本フィルが奇跡の名演をされた中で、その際に演奏されたビオラ奏者の醍醐のり子さんの言葉に震えました
曰く
"あのトランペットの音色を聞いているうちに、あの音、あの旋律に、私たち音楽家ができることっていうのは
フリーズしてしまった感情に、何か、息をふっと吹きかけるようなメッセージを、言葉とか、そういうものではなく
五感って言うんですかね、そういうのに訴える力があるのかなって言うような、ちょっとこう一筋の光みたいな訴えを感じたんですよね"
ここから私は、音楽の凄まじいイノベーティブな力を思いました思いました
1、感情のリセットと再起動
→フリーズした感情に息を吹きかける
2、言葉を超えたメッセージ
→五感に訴えかける
3、一筋の光としての役割
→茨の暗闇を照らす
3.11のあの状況の中で、コンサートを開いたというのも、驚きでしたが、その中だからこそ生まれた奇跡の演奏と、そしてその中に、音楽の本当の力というものが見える瞬間だったのかもしれないと思いました
醍醐さんが言われる言葉の一つ一つには、その時の奇跡の一端が溢れていると感じました
まさに、何が起きたかわからず、これからもわからずの際に、自分自身もどうしたら良いのか考えられず、相当頭がフリーズしてたような気がしますが
音楽の力でそれがふっと溶けていった気がしたというのは、言葉では溶かせない、感情そのものに力を与えてくれる、それが音楽なのかもしれないと思いました
これはイノベーションの世界にも良く似てて、当たり前だと思って実は思考停止してフリーズしてることに、本当にそれでいいのか?という問いを立てることで、目が覚める、感情の世界と論理の世界と違いますが、役割はとても似てるかもしれないと思いました
また、五感に訴えかける力を感じる、との言葉からは、感情に直接メッセージを送ることもできるのが音楽だなあという気もします。
私はなぜAppleを買ってしまうのか?と思うときに、機能性ももちろんなのですが、それよりもAppleのTHINK DIFERENTが好きだったから、というのも多分にあります
SimonSinekさんのゴールデンサークルのように、なぜここに自分はいるのか?と言ったような、大義からお話しされると、そこに感動して、全部買っちゃうみたいな笑
そんな感情に語りかけるというのも、イノベーションとよく似てるなあと思います
さらに、一筋の光、ということを言われていましたが、イノベーションの世界では、暗闇の茨の世界をずっと歩いていかなければならないので、一筋の光は全く見えないことが多いけども歩かなきゃいけない
そんなときに、勇気を与えてくれるのが、音楽だったりするなあと、つくづく思います。今日は気が重いなあという時も、香港好運の中年不思議国で、めちゃくちゃあげでいけるみたいな笑
誰にでも推しの曲があるんじゃないかと思いますが、やはりそれは音楽の凄まじいイノベーティブなポジティブパワーなんだろうと思います
以前、(音楽は人を人たらしめんノベーション(1366回))の話の中では、仲間としての絆を感じるための音楽、という話をしましたが
今回は、フリーズリセット、言葉を超えるメッセージ、そして、一筋の光としての役割を担う音楽は
人を前に進めさせてくれる、より進化する方向へ導いてくれる、なくてはならないものだということを痛感しました
一言で言うと
音楽は一筋の光ノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:東日本大震災当日の奇跡の名演を証言で再現「感想戦 3月11日のマーラー」NHK 公開:2025年3月7日(金) https://www.nhk.jp/g/pr/blog/diu62i_irv/
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