ミュージカル『昭和元禄落語心中』に、企画をされた山崎育三郎さんのパッションと、凄まじいイノベーティブな作品に、感動しまくりました
キャッチコピーは
"山崎育三郎×明日海りお×古川雄大が豪華共演︕
落語界の愛と業を描く、渾身のオリジナルミュージカル︕"
ここから私は思いました
1.、話芸×歌芸
2、何と心中するのか
3、愛とは何か?
私の中では、今の日本を代表するトップ3の山崎育三郎さん、明日海りおさん、古川雄大さんが共演すると言うだけで、もう狂喜乱舞の状態で、感涙で涙が止まりませんでした。
1.、話芸×歌芸
まずは、落語という話芸と、ミュージカルという歌芸を掛け合わせると言うことに、挑戦されたことに、心から尊敬と拍手を送りたく思いました。
シュンペーターさんの言われる、既存のアイデアと既存のアイディアを掛け合わせること、そしてそれぞれが異質であればあるほど、面白いイノベーションになる、と言うことをまさに実現されたと。
見方を変えれば、日本の伝統×西洋の伝統、個人技×集団技、静×動、さらざまな要素の全く違う要素を掛け合わせることになり、全くみたことのないミュージカルとした衝撃でした。
2、何と心中するのか
そして、今回のタイトルにもあるとおり、心中というと、男女が添い遂げるみたいなことなのかと思っていましたが、実は違う意味の心中が含まれているのだなあと思いました
それは、主人公は、落語が好きで好きで、落語と心中したいみたいな、人間だったので、ここで言ってる心中とは、実はパッションの源の1番強い部分のことを言ってるのかもしれないと思いました
自分が今、心中してもいい、みたいなくらいにパッションの源が炸裂ことって何かあるかなあと、思ってしまいました。
それは、今なくても良くて、チクセントミハイさんのフローのように、やらされてることだったとしても、技術軸と挑戦軸が登っていけるのなら、後天的にだって、心中するほどなことはできてくる、そんなことも思わせて頂きました
3、愛ってなんだ
そして、このミュージカルの一番のテーマなのかもしれないと思ったのは、愛ってなんだ、ということかもしれないなあと思いました
この物語では、男女愛はもちろんのこと、師弟愛や親子愛、友達愛などがたくさん入り乱れて、それがもつれていくのですが、そこで思ったのは
エーリッヒ・フロムの「愛するということ」中にある、「愛は支配するものではなく、相手を自由にするものである」という言葉で
例えば、上司部下の中で、上司が部下を愛してるからこそ、新規案件を通さない、みたいなことは、あってはならないなあと、思いました笑
格言として、新規案件は最初は上司に相談するな、という格言があるほど、よくあることなのかなあと思いながら、そこに愛があるのであれば、ある程度自由にしてあげる中で、ダメだったらけつ拭いてやる、上司は、フロムの愛するということ、にかなってるのかもしれないと
今回の物語の中に渦巻く、愛があるからこそ、さまざまな嫉妬も、憎悪も、別れもある、みたいなことから、つくづく思わせて頂きました
ということで、話芸×歌芸であり、何と心中するのか、愛ってなんだ、みたいな問いを投げかけてくれる、めちゃくちゃイノベーティブでファンタスティックな素敵なミュージカルでした
一言で言えば
何と心中するのかノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考: ミュージカル『昭和元禄落語心中』原作 雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(講談社「BE•LOVE」)
脚本・演出 小池修一郎(宝塚歌劇団) 企画 山崎育三郎 作曲・音楽監督 小澤時史企画・制作・主催:梅田芸術劇場/研音 https://rakugoshinju-musical.jp/index.html
動画で見たい方はこちら