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アンパンマンの作者であるやなせたかしさんの、アンパンマンへの思いに、改めて感動しました

曰く

"正義の味方なら最初にやらなければいけないのは

飢える人を助けることではないか

飢えている人にひと切れのパンをあげることは

A国へ行こうが B国へ行こうが正しい"

ここから私はおもいました

1、各々の正義による対立

2、アウフヘーベンによる第三の道筋

3、自らの身を削るところから始める

1、各々の正義による対立

対立が起きている組織や国同士にいる方々は、実は片方が悪で片方が善、と言うわけではなく、各々が各々の正義に従って一生懸命生きているだけだと言うことに改めて考えさせられました

"進撃の巨人"の壁の中と壁の外の人々、"Les Misérables"のジャンバルジャンと警官、いずれもその各々の正義に従いながら、それでも戦わなければならない現実に苦悩をする、そんな物語が人気があるのは、現実の世界のやるせなさを見事に投影しているから、と言うふうにもおもいます

実はこれが、対立を生む、または解消しない、真の課題、なのだと、やなせさんは、特定されたのかなと、イノベーションプロジェクトでも、1番大切なのは、真の課題を突き止めることなので、やなせさんは、それを突き止めたのかなとも思いました

2、両方に共通の正義としてのあんぱん

その真の課題が、分かったところで、その対立をどのように解消するのか?と言うことについては、ヘーゲルさんのいう、アウフヘーベンを用いてきたのかとおもいます

つまり、両方の正義ということを、決して否定せずに、第三の選択肢を設けることによって、対立を解消する方法を、やなせさんは、双方に共通に有る、さらなる真の課題として、"餓え"にあると特定されたのかなと思いました

"餓え"というのは、人間に限らず、生きとしいけるもの全てにおいて、共通に存在する、究極の真の課題、といってもいいかもしれないなと、両方に必ずあるペインを"餓え"に設定することで、双方の正義を否定しない、第三の道筋に、光明を見出したのかと思いました

3、自らの身を削るところから始める

しかし、それが分かったところで、それを解消するには、どうしたら良いのか?というところに、新しいソリューションが求められると思います

例えば、他の人たちが、各々の組織に"餓え"を凌ぐ対策を打ったとして、果たして、各々の正義がなくなるわけではないので、すこから先がなかなか繋げられないかもしれない

そこに、やなせさんは、究極のアウフヘーベンのして、まずは、自らの身を削って、相手の"餓え"を解消してあげるのだ、という、画期的なソリューション案を出されたのかと、そしてそれが、自分の顔をちぎって相手の"餓え"を癒してくれる、アンパンマンなのか!と改めて感動しました

つまり、双方の課題が"餓え"だと分かったとして、まずは、自分の方から、あなたのところの"餓え"てる人々に、あんぱんなり食料を差し出す、ということがもしできたとしたら、その対立は自ずと解消されたくる、そんなことを思いました

つまり、世の中の厳しい対立は、各々の正義に基づいるだけであり、中の人はあくまでもなんでもない、

そして、その対立を解消するためのアウフヘーベンとして、双方の大きな課題である"餓え"を解消するなんらかのソリューションがあれば、対立は解消できるかもしれない

そしてその火蓋を切るのは、実は、自分の顔を差し出すが如く、自らが、対立しているところの"餓え"を解消する施策を、自らに痛みの生じる施策を出す、そこから全ては始まる、とそんなことを思いました

そこまで考えられている、やなせたかしさんのアンパンマンは、対立の真の課題を特定し、アウフヘーベンするための解決策まで、提示している、言ってみれば

究極のアウフヘーベンだなあと思いました

なので

アンパンマンは究極のアウフヘーベン・ノベーション

そんなことをお話ししています^ ^

NHKニュース おはよう日本 戦後80年 「あんぱん」から見えるもの 北村匠海さんに聞く 2025/4/18(金) 100年インタビーやなせたかし 2012年放送