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ユヴァル・ノア・ハラリさんから、人間が他の生物と分けた決定的な事柄について、衝撃とともに、深く考えさせられました

曰く

"今日、人間は地球を完全に支配しているが、それは個々の人間が個々のチンパンジーやオオカミよりもはるかに利口だったり手先が器用だったりするからではなく、ホモ・サピエンスが大勢で柔軟に協力できる地球上で唯一の種だからだ。"

"私たちの知るかぎりでは、無数の見知らぬ相手と非常に柔軟な形で協力できるのはサピエンスだけだ。私たちが地球という惑星を支配しているという事実は、不滅の魂や何か独特の意識ではなく、この具体的な能力で説明できる。"

ここから私は思いました

1、大義 

2、ルール

3、ナラティブ

他人と協力できることこそ、人間の特徴とのこのお話は、人間は武器を使う得るようになったからこそ、他の生物と違う形に進化したというお話とは、また別次元の、ある意味、生物界で生き残るための大いなるノウハウであり、パワーを得る方法だなあと、衝撃を頂きました

1、大義

イノベーター3つのフレームでお話ししてる通り、何らかの価値を生み出そうとするとき、抑えられないパッションが生まれ、そして1人でできないことを仲間とし、それを結びつけるための大義が必要

というもお話ししてますが、まさにここの仲間を連れてくる、または協力してもらうために、まずは大義で皆を応援したくなる人に変えていく、そんなことが一つのやり方だなあと思いました

マイケル・トマセロらによる研究では、人間は「共有された意図性」を持つことで、共同注意、共同目標、役割分担といった複雑な協力行動が可能だとされていますとおり、そのような意図性、私の言葉では、大義が、まずはとても大切ということかと思いました

2、ルール

他人を協力させるためのツールとして、ある意味、制度やルールを作るということもあるなあと思いました

ダグラス・ノースは、制度とは「見知らぬ者同士の協力を可能にするルール」だと述べました(North, 1990)。とおり、ルールメイキングやマニュアルというのが、地味だけど、とても大切と思いました

よく日本人はルールメイキングが苦手と言われることも多いように感じますが、生物としての強さを身につけるためには必要なんだなあと改めて思いました

3、ナラティブ

ハラリさんのサピエンス全史にもあるとおり、「人類の協力は、フィクションを信じる能力によって可能になった。」ということもとても大きいと思います

世界各地で神話や伝説が残っているのも、そのようなツールの一つとして、時の権力者が意図していたかどうかは別として、機能していたのかもしれないなあと思います

ある意味、イノベーターは、自らの人生のストーリーをプレゼンに乗っけて話すことが大切だと言われますが、まさにお客様も含めてファンになっていただくような、そんな物語を背負いながら行けたらいいなあと思いました

ということで

見知らぬ相手と柔軟に協力できるノベーション

そのためには、大義、ルール、ナラティブを使いこなす

そんなことを思いました^ ^

参考:本: ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来  発行日 2022年9月10日  著者 ユヴァル・ノア・ハラリ  訳者 柴田裕之  発行所 株式会社河出書房新社