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“最高品質”航空機エンジン部品をフランスの航空会社に納品するエアロエッジの森西淳社長が、フランスの航空会社と連携するきっかけに、衝撃を頂きました

森西社長曰く

"日本とフランスなんでフランス語の通訳さんも頼んで向こうと交渉をしてたんです。

でも、うまく伝わらなくて。技術の話って、やっぱり専門用語とか、専門的な話になりますよね。

私、その時、今でも覚えてるんですけど。もう向こうのホワイトボードに、私が こう手でフリーハンドで書いて。

こういう風にやるんだよ。説明も全部日本語でここをこうしていうのを示したんです。

向こうの設計がこいつの言う通りだって言ってくれて。日本語とフランス語で何もわかんないですよ。それでもそこで話が成立して、そっからスタートできました。

技術の考え方が共通の言語でした。"

ここから私は思いました

1、言語を超えた共通理解

2、身体性知識

3、共創から仲間は生まれる

1、言語を超えた共通理解

私が世界20都市でオープンイノベーションコンテストやってた際のことを思い出しました。私も日本語でプレゼンをしていたのですが、その理由は、私の英語の力量だと、私の熱量が母国語ではないと伝わらないと思ったからでした。

もちろん、スペシャルな通訳について頂いていましたので、大切なことはきちんと伝えて頂いていましたが。それでも、とにかくコミュケーションを何らかの形で取ることが大事と思ってましたので、ほぼ長嶋さんかルー大柴さんに倣って、頑張って話すということを心がけていたのを思い出します

ユルゲン・ハーバーマス『コミュニケーション的行為の理論』(1981)は、「合意志向のコミュニケーションとは、相互理解と共通了解を目指すものであり、単なる情報伝達とは異なる。」といっているとおり、

正確な情報伝達が必要な場合もありますが、とにかく信頼を勝ち取る場面では、伝達方法はさておいて、お互いに理解し合えるゴールをあらゆる手段で目指す、ということが大切だなあと思いました

2、身体性知識

以前、音楽をなぜ人は奏でるのか?というお話をしたことがありましたが、言葉は、どうしても、伝えたいことの全てを伝えることができきらないので、残りの伝えたいことを、身体全体で、場合によっては音も鳴らしながら伝えることが、本当は大切なんだろうなって思います

言語化できないことに、実は大切なことが含まれている、伊丹裕之教授の言われていた暗黙知というものを、身体的知識として、ホワイトボードに絵を描いたり、熱を込めた話し方だったり、そんなことが、必要な気がしました

3、共創から仲間は生まれる

仲良くなるためには、何かを一緒に成し遂げた感があることが大事だと思います。意見交換の場でも、パネルディスカッションでも、お互いに意見をぶつけ合うだけではなく、何かをクリエイトしたことが残ると、実はそこに小さな信頼と仲間としての意識が生まれるのではないかと、思います

その一つのツールが、ホワイトボードだったのではないかと思いました。ホワイトボードに、お互いに絵を描きながら、言葉は通じなくとも、一つの方向性を導き出すことができたら

そこには、もう仲間意識と、共創関係という、お互いに創りあったという事実が、これからの信頼関係を気づく礎になったのではないか、そんなことを思いました

ということで

今回の全く言語が通じない海外の大企業とのやり取りで、森西社長が勝利を勝ち取ったのは

言語を超えた共通理解というゴールを見据えて、言葉だけではない身体性知識を活用して、共に共創関係を作り出すことで、連携に至ったのではないか、そんなことを思いました

一言で言うと

言語以外の共通語ノベーション

そんなことを思いました^ ^

参考: テレ東 ブレイクスルー 元不良少年が航空機業界に衝撃!町工場がオンリーワン技術で世界へ! 放送日 2025年5月24日(土)https://www.tv-tokyo.co.jp/breakthrough/

動画で観たい方はこちら

https://youtu.be/Wger35F5fTE