クラフトビールのCOEDO、キリン生茶、ヤマサ醤油などをリブランディングし、成功へ導かれている、エイトブランディングデザイン代表の西澤明洋さんのお話に、感動しました
曰く
"日本は、成熟社会に入っていますので、たくさん会社さんがいらっしゃってそれぞれ強みを持っていて。
他の会社様が、多分できることを。もう頑張らなくてもいいんじゃないかな ?って個人的には思ってるんです。
で、 その誰かを蹴落として全部を総取りしていこうという形ではなくて。
その会社様とか、企業体が本当に強みとしている持っているところをしっかり輝せてあげれば、なんか みんな仲良く共存共演できる社会ができるのかなと思って、僕らはデザインしています。"
ここから私は思いました
1、ポジディブサム
2、選択的卓越性
3、ダイバーシティドリブンイノベーション
ご自身のことを"デザイン部長"と呼ばれて、企業の中に長きに渡って入り込み、その企業の商品開発やあり方までもリブランディングされているお話に、感動と共に、その秘密にとっても興味をもちました
1、ポジディブサム
ひとつ思ったのは、競争ではなく、共創(コクリエーション)を一つのポリシーとされているように感じました。
これで思い出したのが、プラハラード & ラメシュ・ナラムさんの『コ・クリエーション経営 ― 顧客と共に価値を創る』(2004年)のお話です。
「企業はもはや単独で価値を創出するのではなく、顧客、パートナー、コミュニティとの共創(co-creation)を通じて、新たな価値を築く時代に入っている」
とかく、先進事例とか、競合比較などで、活路を探そうとする場合もありますが、それよりも、自らの自らのコアとなるものを磨き上げることで、むしろ共創を目指すことこそ、和を大切する日本的な方向性なのかなと思いました
2、選択的卓越性
そのためには、自らの会社とは、何なのかをしっかりと見つめ直すと言うことが大切かと思います。
私が支援するイノベーションプロジェクトでは、個人がどのような人生を歩んできて、自分は何者なのかを掘り下げることから、パッションの源を探っていく、と言うことをやりますが
これは会社においても同じかと思います。その会社は、誰がいてどんな社史を歩んできたのか、その会社としてのパッションの源はどこにあるのか?それこそが、まずは自らの卓越性を見つけるステップになるかと思います
マイケル・E・ポーターさんの『競争の戦略』(1980年)にもあるとおり、
「すべての分野でNo.1を目指す必要はない。自社が“本当に勝てる場所”に戦力を集中させよ」と言う言葉を思い出します
そしてそれは、以前、NHKの小高プロデューサーから教えて頂いたずっけーサービス(コアを生かすサービス)探すことにも、とても通じる話と思いました
3、ダイバーシティドリブンイノベーション
もともと会社の中は、じつは、社員一人一人の人生は全く異なるので、ダイバシティーのかたまりなわけですが
上司の言うことやお客様の言うことに一生懸命対応しているうちに、そうすることに慣れていってしまうことがあると思います
なので、先ほどお話ししたように、社員個人の人生に光を当てて、ダイバーシティを取り戻していくことをするのですが
これは、日本の成熟した企業社会でも同じなのかもしれないなあと言う気づきを頂きました
リチャード・フロリダそんが、『創造的階級の世紀』(2002年)の中で言われている
「イノベーションは、専門性や文化的背景の異なる人々の“創造的摩擦”の中から生まれる」
ということは、各々の企業が日本の中で各々のオリジナティで立たないと、結局、オープンイノベーションもうまくいかない
そのためには、まずは、各々の社員のコア、さらには、会社のコアをずっけー形でどうできるのか?と言うことから始める
一言で言うと
強みをしっかり輝かせるノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:テレ東 カンブリア宮殿 2025年6月5日放送 企業を元気にする!驚きの手法の舞台裏https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/smp/backnumber/2025/0605/
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