株式会社セキララカード代表取締役の藤原紗耶さんの言葉に、めちゃくちゃイノベーターを感じました
曰く
"セキララカードは代表のこじらせた恋愛経験から生まれました。
「相手が離れていくことが怖くて、言いたいことを我慢してしまう。」
「重いと思われたくなくて、真面目な話を切り出せない。」
そんな経験から、
「幸せな関係には相手と素直に向き合うことが大切」と気づき、気軽に始められ、対話につながるお題カードをつくりました。
大切な人と向き合い、相手を知り、自分を知る。
それは自分自身を大切にすること。
セキララカードを通じて、この想いが広がることを願っています。"
ここから私は思いました
1、沈黙の文化
2、弱さの開示
3、感情経済
カップルのためのカードには、「最近相手に惚れ直したのはいつ?」「意見が違ったとき、どう対処したらいい?」「相手に話したことがない夢は?」などで、お互いの関係を見つめなおせるし
フレンズのためのカードは、「パートナーとより良い関係性を続かせる具体的な方法は?」や「今の仕事からお金以外で得たものはある?」など生活の価値観や恋愛観で、盛り上がること請け合いだし
気軽なコミュニケーションとから、本当の気持ちを伝え合う、確認し合う、サポートツールとしても、優れもののソリューションだなあと思いました
1、沈黙の文化
日本では、沈黙は金なり、みたいな言葉もあるし、言わぬが花、的な美しい文化もありますが、選択的に話さないということと、抑圧的な環境にいることによって、実は話せないということも、ままあると思います。例えば、職場だって、上司が話さないと誰も話し始めなかったり。
文化人類学者ナンシー・シェパード=ヒューズの話を思い出します。
「感情の表現は常に文化的・社会的に制御されており、特に女性は『静かに』『従順に』するよう訓練されることが多い」Scheper-Hughes, Nancy (1992). Death Without Weeping
言葉にできていない沈黙の中に、実は、推し殺している感情がある、ということは、小さなことから、実は大きな社会問題にまで、発展する可能性のある、大きな課題間だと思います
セキララカードは、ここに一石を投じることのできるソリューションかもしれない、そんなことを思いました
2、弱さの開示
普段の生活の中では、なかなか弱さを見せるということは、難しい気がします。ついつい強がってしまって、本当のことが言えない。それが実は自分にも相手にもストレスにつながることってあるなと。
ブレネー・ブラウンさんが『本当の勇気は「弱さ」を認めること』(2012年)の中で、
「脆弱性とは、確信も保証もないまま、情熱的に何かに取り組むことである。そしてそれが、創造性・革新・変革の生まれる源泉である。」
と言われています。つまり、自分だって確証も保証もないけど、ヨワヨワな状態でやってみるよと、やってるんだよと、開示することで、とても楽になることはある気がします
そしてそこから、オープンマインドが生まれて、実は創造的な行動ができる。そんなことにもこのセキララカードは、一役買ってくれるなあと思いました
3、感情経済
デザインシンキングでは、共感を大切にすることを徹底されますが、ある意味、感情までを含めていかにソリューション化していくか、ということでもあるかと思います
作家のダン・アリエリーは
「人々が感じる“安心”“共感”“共鳴”は、最も強力なブランド資産の一つであり、それは感情経済の中心にある」(2010)
と言われています。セキララカードは、ある意味、カードを媒体にしながら、様々な感情の動きそのものがコンテンツになる、感情経済の最たるものなのかもしれないなあと思いました
ということで
セキララカードは、沈黙の文化たる課題感へ対して、弱さの開示を促すような仕掛けで、感情経済を回そうとしている、めちゃくちゃイノベーティブな商品かと思いました
一言で言うと
セキララ・ノベーション
そんなことを話してます^ ^
参考:セキララカード株式会社 ホームページ