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一時は価格競争の波にのまれ負債77億円で民事再生法の適用を申請するまでだった、ビジョンメガネの安東晃一社長の復活劇を支えた言葉に感動いたしました!

曰く

"先輩社員からですね。やっぱりベテランの力をもっと使って欲しいという声もいただきまして。もっと我々を使ってこいよとかですね。  

もっと知識・技術をしっかりとして、お客様に提供しないと、 今の技術やったらまだまだだっていう。本当に忌憚のない意見を頂けたので。

知識と技術をもっともっと高めれば、もっともっと強みになるなということで、ビジョンメガネの強みは本当に接客力、人の強さだということで。

そこに、 もう 1回気付かされたと言いますか。そこを本当にないがしろにするんじゃなくて、強みを伸ばすことが一番だっということで、スポットを当てると

本当に素晴らしいスタッフがたくさんいて、お客さんに支持されていて、もうここは、間違いなく人という力を伸ばせたのが良かったなというふうに思っています。"

ここから私は思いました

1、SECIモデル

2、ケイパピリティ理論

3、心理的資本理論

会社を建て直す時に、何をすべきなのかということが、まさに社長に求められる一大決断だと思うのですが、民事再生法申請の2週間前に社長となられた安東さんが、どんな施策を打つべきか、自分に置き換えたら、これは夜も眠れないほど本当に難しいことだろうなあと思いました

1、SECIモデル

ここで安東さんがとられた戦略は、ある意味、野中郁次郎さんの言われる、SECIモデルの活用なのかなあと思いました

有名な暗黙知を、形式知に変えていくスパイラルを生み出すやり方ですが、先輩の声からも、実は強みとしてあったはずの、接客ノウハウや技術が暗黙知化されて、埋もれてしまっている、ということが真の課題だと、気付かれたところに、大きな決断の鍵があったのかもしれない、と思いました

それをまさにベテランの力も活用ながら、失われた強みを形式知に変えて、そして、徹底的に教育として広げていった

つまり、強みの見える化に徹底的にこだわった、ということがあったと思いました

2、ケイパピリティ理論

ある意味、トップから、大きな掛け声のもとに、大きな方向性として、一人一人の接客や技術を磨くのだ、という方針が出たことで、社員各個人も、自らのケイパピリティこそが強みなので、それをどんどん磨こうと追うモチベーションが入ったのかなあとも思いました

アマルティア・センは、「開発とは、人びとに自由を与えないさまざまな“非自由”を取り除くことであり、それによって人びとが理性的な行為主体としての力を発揮できるようにすることである。」

と言われています

つまり、ビジョンメガネの社員の皆様も、社長の強みを思い出せ、という方向性から、新たな自らの技術を磨く方向を頂き、思い切った方向へ自分を倒していくことができたのではないか、それによってケイパピリティが解放されたのかもなあと思いました

3、心理的資本理論

そこの社員のうちなるモチベーションに火をつけることができれば、心理的資本である(希望・自己効力感・楽観性・回復力)ということに、火をつけることができたのではないかと思います

わたしはいつも、パッションの源のどこかに火がつくことが大切という話をしていますが、大好き、利他、個性、成長のいずれかのパッションの源に、トップからの接客や技術の各々の進化することが大切との話があったことによって、灯火が宿ったのではないかと思います

その結果、心理的資本としての、(希望・自己効力感・楽観性・回復力)がドライブし始め、まさに、会社も社員も、レジリエンスへ向かって、スパークしていったのかもしれないなと、そんなことを思いました

一言で言えば、みんなが忘れかけていた、強みをもう一度気付かされたノベーション

そんなことを思いました^ ^

参考:カンブリア宮殿 2025612日放送 どん底から驚きの復活! メガネ戦国時代を生き抜く独自戦略 https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/smp/backnumber/2025/0612/