株式会社ノジマの野島廣司社長の、経営復活の手腕に感動しました
"その外部から来た人たちは、皆さんそういうふうな 予算で数字を追いかける文化だったんです。ああ、そうか。部下に数字を押し付けても、当社の社員も動かないんですね。
この悩んでた時にですね。 ソニーの大賀さんという社長と、この食事でですね、大賀さんは、「お前ね 、1番大事なのは愛社精神」だと。
いろいろ権限とかね仕事を与えて、失敗させてみるといよくわかる。
この失敗して戻ってくる奴が、愛社精神がある奴だと。"
ここから私は思いました
1、内発的動機
2、組織コミットメント
3、心理的安全性
大変な思いをして急成長し、そしてそこから窮地に陥って、そしてさらなる急成長を実現された、野島社長の言葉には、めちゃくちゃ説得力がある経営の本質があるなあと感動させて頂きました
1、内発的動機
これこそ、ライアンさんとデジさんの自己決定理論の中の、内発的動機に火をつけることをされたということだなあと思いました。ある意味、外部から呼んだ方々は、きっと優秀だったのだろうなあと思いつつ、どうしても数字コミットメントのような、外発的動機で、動かれていたのかなあと思いました
「人は報酬や罰ではなく、自らの選択や内面の価値によって動くとき、創造性や持続力が最大限に発揮される」 (1985)
実際に、権限を与えられて、失敗を奨励された中で、自分なりにやってみたいことをやる、これができたら、内発的動機を生み出せるやり方になると思いますが、なかなかに難しいのも現実ではないかと思います。
それをやり切ったところに野島さんの凄さがあると思いました
2、組織コミットメント
組織心理学者のマイヤーさんとアレンさんは、従業員の「組織コミットメント」を3つの類型に分けてて
それは感情的なつながりを情緒的コミットメント、今辞めたら損になるという継続的コミットメント、恩義や義務感からの規範的コミットメントですが
情緒的コミットメントを持つことができれば、継続的で自発的な活動を支えることができると言われてます
「情緒的コミットメントは、社員が組織と感情的なつながりを持ち、忠誠心や誇りを感じている状態を指す」
大賀さんの言われた「愛社精神」とは、こんなコミットメントを産むことができたら、会社は変わっていくということを言われたのかなあと思いました
そのためには、信頼関係をいかに創れるかということになるかと思います。栗山監督の、できるやつはやるな、の黒板のように、まずは経営者から信じている、というメッセージが心に届くかどうか、ということかと思いました
3、心理的安全性
ハーバードビジネススクールのエイミー・C・エドモンドソン教授の理論で、googleのプロジェクトアリストテレスにて、有名になりましたが、最後はこの関係性ができるかどうかということにかかってるなと思いました
野島さんは、失敗準備金を年間十億円確保していたといいます。そこまで、失敗にコミットメントするというメッセージが、社員の挑戦する気持ちを掻き立てたのではないかと、思いました
どんどん失敗していこう、というだけでは変わらないと思います。といいながら、また失敗したら絶対怒られるんだから、という気持ちを払拭するためにも、失敗しても次につながる仕掛けづくりがある中で、初めてそれは信頼につながるかなあと思いました
ということで、一言で言えば
失敗をさせてみるノベーション
そんなことを感じました^ ^
参考:NHK 神田伯山の これがわが社の黒歴史 (14)ノジマ 慟哭(どうこく)!失意のエンペラー 初回放送日:2025年6月9日 https://www.nhk.jp/p/ts/XL1JYWZLNZ/episode/te/J16QZYYK4V/
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