現象学のフッサールさんと、哲学者の西研さんより、新しいものの考え方を教えて頂きました
"本質観取
1、さまざまな具体例を想像してみる
2、具体例に共通するもの=エッセンスを言葉にして記述する
西流本質観取
1、問題意識を共有する
(知りたいこと考えたいことを出し合う)
2、テーマについての多様な体験例を出し合う
3、体験例の共通項を抜き出す
4、丸々とは何か一定義する"
ここから私は思いました
1、具体と抽象の往復運動、3シンキング
2、真の課題の抽出
3、大義の創発
物事の本質を取り出していくという作業が、現象学において非常に大事ということとともに、さらに西さんがソクラテスの対話法のような方法を取り入れた新たな本質観取のやり方に感動し、様々な分野でこれは活用可能だなあと思いました
1、具体と抽象の往復運動、3シンキング
まず1つ目に思ったのが、「具体と抽象の往復運動」です。細谷功さんの『具体と抽象』の本が大好きなのですが、この要素が一つの鍵として行われているように思いました。
つまり、体験を具体で語る → グルーピングして抽象化する → さらに具体に戻す。この流れが「本質観取」そのものの呼応すると思いました。
また、さらには、私がいつも言っている「スリーシンキング」を掛け合わせることが、重要になってくるなあとも、思いました。
すなわち、ロジカルシンキング(論理的に「なぜ?」を問う)、ラテラルシンキング(そもそもを問う、クリティカルシンキング(本当にそうか?を問う)
これらを加えることで、「本質観取」がより力強い思考法になるんじゃないかと感じました。
2、真の課題の抽出
2つ目の気づきは、「真の課題を炙り出すフレームとして使える」ということです。
ワークショップなんかでよくやりますが、各々からの課題や違和感を集めたあとに、「本質的な課題は何か?」って考えるように、例えるとドミノの一番最初の倒すべきコマみたいなもので、それさえ倒せば他も全て一気に倒れるような根源的な課題の見極めに、本質観取がめちゃくちゃ有効かもしれないと思いました。
表面的な課題をグルーピングしながら抽象化し、「本当の課題はどこなのか?」を、具体と抽象の往復運動をしながら見定めていく。まさにイノベーションの起点に使えると思いました。
3、大義の創発
3つ目は、「大義をつくるための思考法として使える」という点です。課題を解決するだけでなく、「その先にどういう社会を創りたいのか?」というビジョンに昇華させるために、この本質観取は非常に使えると思いました。
ビジネス創発プロジェクトで、ままあるのが、小さくまとまっちゃうことです。まさに、リーンアンドスケールしていくためには、提供しようとしている価値を抽象化して、どんな社会を作っていきたいのか、と言うところまで、昇華 してみる。
またそこから、だとしたら、さらにどんなことができるのだろうと、具体に落とし込んでみる。と言うことを繰り返してみると、自分たちの提供しようとしている価値が、より多くの人たちに、さまざまな形を変えて提供できる可能性が見えてくると思います。
そうすることで、たくさんの応援してくれる人たちが増えることになり、それが自らのチームにもフィードバックして返ってくることにより、自分たちのパッションの源にも火がさらについてくる、そんなループが回ると、面白いかと思います。
こういうプロセスを経て、スケールの大きなイノベーションや、1つのソリューションから、多様なソリューションが生まれ、共感者も増えていく。
この「大義の設計」に、本質観取はめちゃくちゃ使えると実感しました。
ということで、
この本質観取、1人でやるだけでなく、対話を通じてやるということが、すごくイノベーションに繋がるなと。本質的な価値、本質的な課題、大義まで見えてくる。そんな素敵な手法だと感じました。
ひとことでいうと、
本質観取ノベーション
そんな風に思いました^ ^
参考:NHK 100分de名著 フッサール(4) ヨーロッパ 諸学の危機と超越論的現象学 哲学者 西研 2025年7月28日 https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/episode/te/MZLMMWRJ19/