元マッキンゼー・アンド・カンパニーの元コンサルタントのブラッド・スタルバーグ さんと、マラソン有力選手のコーチを務め、数多くの選手を世界選手権やオリンピックに送り出してきたスティーブ・マグネスさんから、情熱の探し方のコツを教えていただきました。
曰く
"情熱の対象を探すとき、最初から興奮できるかどうかをいっさい無視しろとは言わない。
しかし、はじめから完璧な対象を見つけることに固執するのは避けたほうがよい。
一目ぼれで完璧な相手と出会うことにこだわる人は、往々にして誰にも愛情をいだけない。情熱も同じだ。最初から完璧なものを見つけることにこだわる人は、いつまでも情熱をいだけない場合が多い。
それよりは、要求水準を下げ、完璧を追求せずに、おもしろければよいと考えてみてはどうだろう。いっさい先入観なしに、興味をそそられたものを追いかけてみるとよい。"
ここから私は思いました
1、気になったらやってみる
2、なんか違ったらやめていい
3、情熱は育てるもの
私がいつもお話ししているパッションの源、パッションのポートフォリオについて、そんなに熱い情熱のあるものがない、というお話をいただくことがありますが、今回のお話は、そんな方にとてもヒントになる話だと思いました。
1. 気になったらやってみる
- まずは、気になったらやってみるってことかと思いました。何かに違和感があったり、興味が少しでも湧いたら、とにかく行動してみるってことです。
- 情熱ののポートフォリオとのセッションで、各々の情熱の源を一旦立ち止まって見つめてみようということをやった時に、「いやそれほどパッションはないのですが、どれぐらい強ければそこに書いていいんですか問題」というのが出てきます。
- それに関する子最初の答えが、まずは気になっていることが少しでもあったら、書いてみようってことかと思いました。
- 「情熱ののポートフォリオ」と言われちゃうと、なんか寝食忘れて没頭することをやってたか、振り返るとあんまりないなって言っちゃうのかもしれないなと。
- 違和感とか、少し興味が湧いたこと、好奇心が湧いたこと。その好奇心が湧いた理由は大好きだからなのか、利他なのか、個性なのか、さらに成長・脱出なのか。
- 興味の湧いた度合いをあまり強く意識しすぎるとよろしくないのだなと。情熱の強弱の観点もあるんだなってことを今回すごく学ばせてもらいました。
- なので、まずは少しでも気になったことがもしかしたら情熱の源かもしれなと思って、やってみる、とにかく行動してみるってことは、実はすごく大事なのかなと思いました。
2. なんか違ったらやめていい
- これ、糸井重里さんの『ボールのような言葉』という本からの学びなのですが、”理由がなくても、嫌だと言っていい。ってことが私にはとても好きな言葉として残っています。
- 例えば、会議の中とかで「反対意見がないのに反対しないでください」とか、「反対するんだったら反対意見を出してください」って言われることあるんですが、理由は分かんないけど本当になんか嫌なんだよねっていうことってあると思ってます。
- 感情的なことなのかもしれないし、感性の話なのかもしれないし、よく分からないけど「なんかそれ嫌ですよね」ということってあっていいと思います。
- それは、自分のパッションの源に関しても同じだと感じました。つまり、項番1で言った通り、気になったらやってみる。それをやった結果、「いまいち面白みが分からなかった」とか、「思ってたのと違った」とか、そういうこともどんどんあっていい。
- この本の中に、パッションが依存症になることもあって、自分をメタ認知できない状態でやっちゃうと、自分を見失ってしまうこともあるので、そういう意味で「一旦止まってみよう」ということが大事だと思いました。
- やり始めたけど、思ったことはよく分からないけどちょっと違うんだよねって思ったら、一旦やめてみる。
- それでもやっぱりやりたくなるなら、それはもうパッションの源なんじゃないかっていうふうに分かってくるということかなとも思いました。
3. 情熱は育てるもの
- 改めて今回教えてもらったなと思ったのは、「情熱は育てるもの」ということです。
- ここで、ミハイ・チクセントミハイさんの「フロー理論」にもつながるとも思ったのですが、自分が熱中して時間を忘れる状態、あの没頭の感覚。それは最初からガツンと来ることもあるけど、多くは続けていく中で深まっていくという話かと思います。
- フロー理論では、挑戦のレベルと自分のスキルのレベルがちょうどいいバランスに成長した時、人はフローに入ると言っていると覆うので、最初はそのバランスが合わなくても、やっていくうちにスキルが上がったり挑戦の質も上がっていったりして、するとだんだんフローが生まれ、その時点で、情熱の源に火が灯ることもあると思いました。
- だから実は情熱は、その時点で意識できていることもあるけど、もし、それが意識できないのであれは、少しでも気になったことをやってみて、嫌ならやめみて、続けたものの挑戦とスキル方が高まったら、意識できる情熱になっていく
- つまり「情熱を育てる」というのは、フロー状態を目指すことにもつながるなと思いました。
ということで
一言で言うと、情熱は育てるノベーション
そんなことを思いました^^
参考:本: PASSION PARADOX 情熱をマネジメントして 最高の仕事と人生を手に入れる 著者 ブラッド・スタルバーグ スティーブ・マグネス 訳 者 池村千秋 発行所 株式会社左右社 二〇二〇年七月二五日発行
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/iF1egT9hSK4