改めて、カール・マルクスさんの「資本論」からの言葉に、考えさせられました
曰く
"生産手段の集中と労働の社会化は、そうした資本主義の枠と調和しなくなる点にまで至る。
そして、その枠は破壊される。
資本主義的私有の最後の鐘が鳴る
収奪者が収奪されるのだ。"
ここから私は思いました
1、所有から利用へ
2、集中から分散へ
3、全世界1世帯あたり一法人化(マイクロ法人化)
1. 所有から利用へ
• 1800年代当時は、資本家は基本的には、すべてを所有することが前提だったため、巨大な生産設備、土地、機械、そういったものを持つことで、生産力をコントロールしてきたのかなと。
• 現代では、クラウドサービス始めとしたSaaSなどに代表されるように、わざわざ全部自分で持たなくても、必要なときに必要な分だけ利用すればいいサブスク形態のビジネスが増えてるように
• 所有型にして資本を縛りつけなくても、利用型に切り替えればすぐにスケールできる。この「所有から利用へのシフト」は、前提を変える一つかなと
2. 集中から分散へ
• Web3のように、分散型ネットワーク、分散サーバーの仕組みができることで、中央集権じゃなくても社会や経済を回せるようになってきた。
• DAO(分散型自律組織)はその象徴で、経営そのものが分散化して、みんなで意思決定して動いていくことも生まれてるし
• さらにスマートフォンの性能が昔のスーパーコンピュータ並みになっていて、AIやクラウドを組み合わせれば、個人でもかつての大企業並みの効率化を持てる時代になってきたので
• 巨大な機械や組織の力を借りなくても、自分の端末とクラウド・ネットワークを駆使して、世界中にサービスを展開できる環境が整ってきてるというのも、大きな前提を変えるもう一つかと思いました
3. 全世界1世代あたり1法人化(マイクロ法人化)
• その先にどんな世界が生まれるのか?ということについては、全くわからないですが、この環境を使えば、一人一人がマルクスがいた時代よりは、大きな付加価値を創造しうる存在になってきるのではないかと思います。
• 世界中の各々の個々人が、一世帯に一つずつ自分なりの付加価値を提供できる世界、そんな世界がもし来たら、ある意味、誰もが資本家で誰もが労働者になりうる、そんなことが可能になるのではないかと思いました
• もちろん、すべての産業がマイクロ法人化できるわけではなく、製造業やエネルギー産業、インフラ産業のように、巨大設備と資本が必要な分野は残りつつも、でも、その中で働く人たちや、独立した人たちが、やらされ仕事じゃなく、自分で付加価値を生み出す小さなビジネスを、並行して持てるようになる。
• こうなってくれば、マルクスさんが指摘した「資本家と労働者の搾取構造」は薄れていく世界としての可能性があるのではないか、そんなことを思いました
ということで、一言で言えば、それはもしかしたら、マルクスさんが言われたところの
資本主義的私有の最後の鐘が鳴るノベーション
そんなお話をしています^ ^
参考:1週間de資本論 第4回 歴史から未来を読み解く 2010年12月05日(日) 午後11:00 〜 午後11:24 NHKオンデマンド https://www.nhk-ondemand.jp/program/P201800187900000/
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