QRコードを開発され、発明家のアカデミー賞と言われている欧州発明家賞を受賞された、デンソーの原昌宏さんの言葉に感動しました
曰く
”囲碁って捨て石みたいにあえて石を取らせて
勢力を作ることがある
陣地を余計囲うみたいな
だから「損して得取れ」
みたいなのがあって
そういう発想は囲碁から来ています”
ここから私は思いました
1、デファクトスタンダード戦略
2、エコシステム全体の価値向上
3、ブランド価値向上
1、デファクトスタンダード戦略
企業活動におけるイノベーション創発をしていく取り組みの中でも、なかなか中長期的な観点でビジネスを考えていくというのは、言うは易し行うは難しで、本当に難しなあと日々痛感しています
このQRコードは、世界標準を撮りにいくために、使用制限、ライセンス、使用料、は無しという選択をされたということに衝撃を受けました
現場の効率化を図ることは間違いなくできるき的な商品なので、短期的な利益をとりにいく選択もできたのではないかと思うのですが、それよりも世界のデファクトスタンダードを撮りにいくという、世界のイノベーションを目指したというところに感動に打ち震えました
なかなか日本の企業はルールメイキングが上手ではないという話を聞くこともあるのですが、まさにここに、世界のルールメイキングをされている事例があるじゃないかと誇らしくなりました
デファクトスタンダードを取るというのは並大抵のことではないですし、それによって短期的に利益が出るわけではないのですが
世界のルールをリードし変えられる立場になるということは、長期的には様々な企業と繋がり、周辺における新しいビジネスを産む起爆剤になるとんいう意味では、スケールの大きい判断ができるかどうか、そこにかかっているかと思いました
2、エコシステム全体の価値向上
ますます世界が繋がってビジネスが推進されることは止めようがない状況の中で、自分たちの企業だけの効率化や価値向上を目指しても、そんなに効果が上がらないということを考えると
自分たちが参加しているエコシステム全体をいかに付加価値向上をしていくかということが、ひいては自分たちの企業に利益として帰ってくる、そんな考え方がこれからは大切なのかと思います
QRコードは、生産、物流、流通など、製造現場のエコシステム全体の効率化と付加価値化を押し上げるという意味では
オープン化することによって、そこからの直接的な利益はないものの、エコシステム全体として効率化や付加価値向上には、計り知れない価値を提供されたのかと思いますので
中長期に自分自身の企業だけではなく、様々なエコシステム関連企業群に、ワイドに効果を与えることができるという意味では、巡り巡って自社にも好影響が出るというところも、あるのかもしれないと思いました。
3、ブランド価値向上
1における中長期で考えることによる、デファクトスタンダードを撮りにいく、2におけるワールドワイドなエコシステム企業群、ひいては自社にも返ってくる、そんな戦略を取ることが
そのデファクトスタンダードや、エコシステム関係者から、一目置かれる存在として、間違いなくブランド向上も図れることになるだろうなあと思いました
ましてや、その幅広い貢献により、欧州での発明家のアカデミー賞まで、受賞されたということなので、これはもはや、日本としてのブランド価値向上にも寄与していただいたというお話しだなあとしみじみ思いました
近江商人は三方良しとの話がありますが、QRコードの究極のオープン戦略は、損して得を取る、まさに三方よしの世界を現代において見事じ実現された
もしかすると、これからのイノベータとしてのあるべき姿の一つを教えていくれたのかもしればい
そんなことを思いました
一言で言えば
損して得れノベーション
そんなことを思いました^^
参考: NHK 新プロジェクトX〜挑戦者たち〜 QRコード誕生〜夢路に咲いた世界標準〜 初回放送日:2025年8月23日 https://www.nhk.jp/p/ts/P1124VMJ6R/episode/te/V7K7L745R2/
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