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「溶けるプラスチック」、「燃えないプラスチック」や自ら傷を直す「自己修復プラスチック」など、ノーベル賞候補とも言われる理化学研究所の相田卓三グループディレクターの言葉に震えました

曰く

"1番楽しいことは、 国境を越えて、言語の壁を越えて、文化の壁を越えることなんですね。 

私の部屋っていうのは、ノック不要というラボなんです。ノックするなと。つまりいつでも入ってこいっていう話なんですね。

大きな仕事ほど、最初の予定と違う形で見つかってるんですね。

つまり1プラス2が3になる研究ではなくて、1プラス2が10になる研究というのは、最初デザインできないんですよ。

なので僕ら提案するのは、1プラス2が3になりますよって提案するんですけど、学生さんそれをやってるうちにいろんな興味があるので、ちょっと余計なことをやるわけですね。

そうするとブワーッとこう上がってきたところが、面白いじゃんとつまむことになるんです。

なので、彼らはなんか、トントンとしないでそのまま入ってきて、先生こんなのありましたけど、ってくる"

"いま世界で見えている仕事のほとんどは、そういう形で偶然見つかったものがほとんどで、

まあ情けない話ですけど、最初から考えてやったものってのは、ほとんどが失敗してるんですね。

パッションですね。情熱があるかどうか。"

ここから私は思いました

1、発明はセレンディピティ

2、自分軸の余地を残す

3、情熱の源の灯火を増幅させる

1、発明はセレンディピティ

潰瘍や空気に溶け込むマイクロプラスチックによる人類への影響、さらにはカーボンニュートラルへの計り知れない貢献、一つのイノベーションは多数の社会課題を一気に解決すると言われていますが、まさに日本発のデープテックの雄だなあと思いました。

そんな相田さんの口から、”最初から考えてやったことは、ほとんどが失敗している”、つまりは、偶然や、セレンディピティが発明の鍵を握る、ということに、改めて気づかせていただきました。

それは、京都大学名誉教授の苧阪 直行さんの言われるデフォルトモードネットワークの効果のように、きっちり決められたこと以外の中に、アイディアの掛け合わせが起きる、そんな活動を推進する仕掛け作りが大切なのかもしれないなと思いました

2、自分軸の余地を残す

そんなセレンディピティを生み出す仕掛け作りの一つとして、”ラボへのノックは不要”と言う言葉に象徴されるように、いつでもどこでも思いついたアイディアを話し合えるし

むしろ、自分で思いついたことは、決められたことの範囲を超えて、どんどん進めてみて、なんかわかったら、また話に来い、と言うような超開かれた空間と関係性づくりをされていると言うことに感動しました。

組織の中にいると、自分軸だけでは、仕事はできなくて、むしろ、組織のミッションという他人軸が全部になってしまうということもよくありますが

相田さんは、自分軸の余地を残しておいて、むしろそこからこそ、新しいものが出てくるんだから、それで気づいたことは、すぐに教えてくれよな的な、オープンな仕掛けづくりで

より、自分軸を意識した活動ができるようにしているということなのかと思いました

3、情熱の源の灯火を増幅させる

この自分軸の考えも、奨励してどんどんやってみていい的な環境が、自らの内発的動機からのワクワク感を醸成することになり

それはすなわち、パッションの源に灯火がともる確率を高めて、そしてその火がついたら、増幅するようなアクテビティを用意している

それが、世界各国から会田さんのもとで研究をしたいという若者が集まり、さらに画期的な発明を次々を編み出している、そこにこそ秘訣があるんだろうなあと思いました

その情熱が、研究室の相田さん含めた仲間と共に、世界の社会課題を大きく、一気に変えていく大義につながる

そりゃ、優秀で志高い人が集まり、良い成果が出るわなと、仕組み自体もイノベーティブな研究室なんだなあと感動してしまいました

また、是非とも、日本から世界を救う発明と、ノーベル賞受賞がでてきていただきたい、私もなんらかの形で応援できたらなあと思わせていただけるお話でした

一言で言うと

ノックは不要ノベーション

そんな話をしています

参考: テレビ東京 ブレイクスルー “魔術師”のプラスチック革命!? 不燃に自己修復…驚異の新素材を発明  2025/11/1(土)  https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/breakthrough/vod/post_328350

動画で見たい方はこちら

https://youtu.be/OoZGLZaQOC4