内田樹さんより、「人間とは何か?」への根本的な問いに、とても考えさせられました
曰く
"レヴィ=ストロースの構造人類学上の知見は、私たちを「人間とは何か」という根本的な問いへと差し向けます。"
"人間が他者と共生してゆくためには、時代と場所を問わず、あらゆる集団に妥当するルールがあります。''
"それは「人間社会は同じ状態にあり続けることができない」と「私たちが欲するものは、まず他者に与えなければならない」という二つのルールです。"
"人間は生まれたときから「人間である」のではなく、ある社会的規範を受け容れることで「人間になる」というレヴィ=ストロースの考え方は、たしかにフーコーに通じる「脱人間主義」の徴候を示しています。"
ここから私は思いました
1、進化思考
2、価値を作り提供する
3、価値が手に入る
1、進化思考
太刀川さんの進化思考を思い出しました。生物の38億年続いている中で、適応と変異を繰り返している、というお話です。
それはすなわち、適応という、とどまり続けようとする作用に対して、変異という、変わり続けようという作用の両輪があるからこそ、続いていることができる、ということかと思いました
経営で言えば、チャールズ・オライリーさん他による、両利きの経営についても、同じことが言えると思います
ある意味、人間であるために、変わり続けるアクティビティとして、イノベーションは必須ということも言えるのかもしれないなあと思いました
2、価値を作り提供する
まず他者に与えなければならない、とは、Give & Takeや、贈与の考え方などで、よく語られることかと思いますが
人間であるために、それは必須の考え方なのだと言われると、人間であるための根本的な欲求からそれは来ている原理原則なのかもしれないなあと思います
それは、なんらかの力を持って、誰かから搾取する構造は、人間であるためには、いずれは人間の活動から衰退しくということになるということかと思います
そのためには、自らがまずは、何らかの価値をつくり、誰かに提供できるようにならなければならない
、それが人間でいることにつながる、そういうことかと思いました
3、価値が手に入る
情けは人の為ならず、とはよく言ったものですが、その先に実は自分に何らかの価値が手に入る、ということが、人間としての普遍的な構造になっている、ということを改めて教えて頂きました
ここから考えると、Innovater Ripple Modelについても、まずは、自らのパッションの源から始まり、仲間と共に、みんなに役に立つ大義を作っていく構造なので、当てはまるかと思います
贈与の考えではないですが、たとえそれが価値が作り出せなかったとしても、そのように行動したということ自体が、自分の中に、何か温かいものがフィードバックされてくる、そんな価値が少なくとも手に入るのではないかなあとも思いました
人は、変わり続けるために、自らが価値を作り出すために、仲間と共に、大義として誰かに何らかの価値を提供しようとする
それが構造的な人間の在り方なのかもしれないなと、そんなことを思いました
一言で言えば
まず他者に与えなければならないノベーション
そんな話をしています^ ^
参考:本: 文春ウェブ文庫版 ◇寝ながら学べる構造主義 二〇〇四年四月二十日 第一版 著者 内田 樹 発行所 株式会社文藝春秋
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