松尾スズキさんのミュージカル「クワイエットルームへようこそ」に、めちゃくちゃ感動して、そして考えさせられました
プログラムより精神科医の松本俊彦さんのコメントです
"クワイエットルームとは何でしょうか?
教科書的にいえば、「精神科閉鎖病棟にある保護室を指す、原作者独自の造語」です。響きは美しいですが、現実の保護室は殺伐としています。分厚い施錠扉で外界の音は遮断され、窓もなく昼夜の区別もつきません。そして監視の死角をなくすために、便器はむき出しのまま部屋の隅に設置されていることもあります。"
"ここで冒頭の質問に戻ります→本作品におけるクワイエットルームとは、何なのでしょうか?
私ならばこう答えます。古い自分の墓場にして新しい自分誕生の地ーすなわち、「死と再生の場」である、と。"
ここから私は思いました
1、誰でもクワイエットルーム
2、ローディの感情教育
3、エンタメの再生パワー
1、誰でもクワイエットルーム
本作品は、小説から始まり、映画、そして、このミュージカルへと大きく変貌を遂げて、そしてとてつもなく笑えて泣けて楽しめるエンタメの極地として、めちゃくちゃ感動させて頂きました
メンタルヘルスに関しては、サラリーマン時代に研修を受けることになり、簡単な資格を授与されましたが、その時によく言われたのが、風邪をひいたようなものなので、気軽にクリニックに行くことを、徹底して教わりました
本作においても、普通の生活をしていた方が、ある日突然、いわゆるクワイエットルームにいくことになるように、実はとても身近で誰もが風邪をひいたようになるものなんだということを、改めて突きつけられた気がしました
2、ローディの感情教育
前にもお話ししましたが、ローディの感情教育とは、私の理解では、例えば紛争地域での経験などさまざまな辛い立場の当事者にいる人は、実は体験談などを気軽に話すことができる人は少ないので
その周りにいる人たちが、その当事者の話を、聞いてあげて、小説などにして、今では、映画やエンタメにして、代わりに発信してあげることが、実はすごく大切なことだという話だったと思います
本作もその一面があるなあと思いつつ、それを深刻な形ではなく、内容は深刻でも、そこに技術としてのコメディと、そして今回特に際立ったのは、宮川彬良さんによる音楽の力で、誰の心の中にも溶け込んでくるお話として、提供されていたなあと
そういう発信こそが、実は誰にも真実を伝える、非常に良い手段だなあと思いました
3、エンタメの再生パワー
そして、さらに、エンタメによる歌とコメディの力は、そこにいる登場人物たちの、大変な状況を素直に理解させてくれるとともに、そこから圧倒的なパワーを与えてくれる、そんなことを感じました
それは、観ている観客の一人一人に圧倒的な再生パワーとして刻み込まれていったような気がしました
単なる復活劇だけではなく、出口が見えない状態においても、みんなで歌って踊れば、生きるパワーがみなぎってくる、そのままでいい肯定感を圧倒的に与えてくれるような
大変な中に懸命にやるがために思わず笑っちゃう、進むためにいろんなものを泣きながら捨てていく愛、それでも前につき進む、茨の道を行くイノベーターの心情にも似た、勇気を与えてくれるそんな気持ちにさせていただきました
ということで、一言で言うと
クワイエットルーム・ノベーション
そんな話をしています^ ^
参考: COCOON PRODUCTION 2026 クワイエットルームにようこそ The Musicall 作・演出 松尾スズキ 音楽 宮川彬良 振付スズキ拓朗 企画・製作 Bunkamuta
参考:プログラム 死と再生の場としてのクワイエットルーム 精神科医 松本俊彦 https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/quietroom2026/