世界初のダイヤモンド半導体を展開する、大熊ダイヤモンドデバイスの星川尚久CEOのお話に魂震えました
曰く
"廃炉を達成するって、言ってしまうとマイナス 1をゼロでするってわけじゃないですか。それで終わっちゃいけないんですよね。
やっぱ技術っていうのは、常に困難を乗り越えていって発展していくものなので、このマイナス 1をいかにプラス 100にもっていくかと。いうことができないと、浮かばれないじゃないですか。
東日本大震災ほんとにすごく悲しいですし、いろんなことがあったというふうには思うんですけれども、でも、あれがあったおかげで、人類は、新しい時代を作ることができたっていうふうに、言えた方が素敵じゃないか。"
ここから私は思いました
1、脱出パッション
2、ナラティブシフト
3、新たな大義の創生
1、脱出パッション
2030年をめどに、高温に強く、放射線にも強い、ダイヤモンド半導体を製作し展開を目論む、日本発のディープテックベンチャー企業ですが
産総研の技術者とシリアルアントレプレナーという組み合わせも最高ですし、かつ、廃炉という実需がある日本で、技術革新から展開までインキュベーションできるのは、大きな強みだと思いました
そういう中で星川CEOの、➖1を+100に持っていく発想は、まさに情熱のポートフォリオ(大好き、利他、個性、脱出)における、脱出または成長パッションだと思いました
人のコンプレックスや会社や国などの負の側面が、実はものすごいエネルギーを生むというのが、脱出パッションです。
成功した起業家の中には、不遇な人生を送ってきてそのパワーを、ものすごいエネルギーに変えていく人がいるように、脱出パッションは一見、負なものがその分すごいエネルギーを生む、まさにそのようなパッションに溢れているなあと思いました
2、ナラティブシフト
オランダのロッテルダムでは、1953年の大洪水を経て、防災インフラを整えるだけでなく、「水の広場」では、普段は遊び場やスポーツ広場として使われ、
豪雨時は雨水を貯める防災空間に変わる仕掛け、また、「浮かぶパビリオン」では、地球温暖化による海面上昇を見越し、水上住宅やオフィスの開発を行なったとのことを思い出しました。
これらのことは、心理学者ジェローム・ブルーナーが唱えた「ナラティブ・アイデンティティ」に重なります。
「人間は、出来事そのものよりも、それをどのように語るかによって生きている」『Acts of Meaning(意味への行為)』
つまり、これまでの負の物語をいかにポジティブな物語に変換できるか、それは簡単なことではないけれども、長い時間をかけながら、そんな方向を目指していく、言ってみれば、ナラティブをシフトしていく、ナラティブ・シフトが一つの鍵になるかもしれないと思いました
3、新たな大義の創生
そしてそこから、新たな大義を生み出していくことが、とても大卒だと思います。
オランダのロッテルダムが、単なる復旧ではなく、「水と共生する都市デザイン」という、新たな大義を打ち立てることによって、全員のナラティブをシフトしていくことを目指す
今回の大熊ダイヤモンドデバイスの星川尚久CEOのお話は、これからの日本の在り方に重要な方向性を示す考え方だと思いました
脱出パッションから、ナラティブシフトを起こし、新たな大義を創成する
-1を+100にするノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:テレ東 ブレイクスルー 人エダイヤで“究極の半導体”...廃炉現場から世界を変える 放送日 2025年7月5日(土)https://www.tv-tokyo.co.jp/breakthrough/
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