先日、作演出:岩松了さんの
"カモメよそこから銀座はみえるか"という舞台を本多劇場で見させて頂き感動でした
黒島結菜さん、井之脇海さん、松雪泰子さんなど錚々たる俳優の皆様の、銀座を舞台にした日常の淡々としたお話に
実は様々な対立構造が組み込まれていて、それがどのように帰結していくのか?不思議に引き込まれる舞台でした
ここに私は勝手ながら3つのアウフヘーベンを感じました
1、決める人×決めない人
2、架空の人×現実の人
3、現在の人×未来の人
何かこう書くと、SFのように思えるのですが、これが日常生活の中に、不思議に織り込まれてるというのが、本当にこの舞台すごいな!と驚きました
3つの対立軸は、各々が個性的に主張する中で、否定されることなく、何か新しいところへ答えを出そうとする力を感じました
それはまさに、ヘーゲルの"相互承認"のように、対立は決して埋まらないけれども、埋めることを目指し続ける姿勢、を感じました
参考: 【"敵は己にあり"こそが対立を解消する究極のイノベーション】(784回)https://youtu.be/mGOXuLcW1aw
目眩くセットが次々と場面転換していくようなダイナミックな舞台も良いですが
今回のような、舞台セットもほとんど変わらない中、セリフの応酬と少しのセット変化によって
とても想像が掻き立てられ、さらには、わからないことがたくさんあって、それを想像させてくれるような、余白がたくさんある舞台って素敵だなと
いやまさにだからこそ、とても挑戦的で、イノベーティブだなと、思いました
あえてイノベーション的に整理するとこんなことが素敵ポイントかなと
1、複雑な対立構造
→掛け合わせ、アウフヘーベン
2、余白がある
→自分なりのナラティブ
3、解決しない
→ネガティヴケイパビリティ
そんな話をしています^ ^
参考:舞台:カモメよそこから銀座は見えるか? ホームページ
https://mo-plays.com/kamomeyo/
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