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野原亮一/1979年生まれ。茨城県行方市で生まれ育つ。妻と子供5人、両親と共に暮らす9人家族。ここは動物園か!と錯覚するくらい賑やかな毎日。



高2までは農学部への進学を目指していたがあることをきっかけに農業が嫌になり工学部へ方向転換。ただ、ホームページや通販サイトを作って親の販売支援を夢に情報通信工学を学ぶ。学園祭実行委員長や学生会会長を歴任。大学卒業後、様々な職種を経験。都内のIT企業に就職しエンジニアとして勤務するも環境に馴染めず半年で離職。その後、自分の好きな料理の世界へ。



小学生の頃、家庭科の調理実習で作った“肉まん“を家でもう一度作って「美味しい!」と褒められたのがきっかけで料理好きになり、学生時代からアルバイトをしていた居酒屋チェーンへ出戻り。すぐに正社員になり1年後には店長に昇進、その1年後には本社へ呼ばれ店舗管理を任される立場。そのまた1年後、長男が誕生し家庭の事情(妻の育児放棄)で「主夫」となるために退社。



この期間、都内の様々なジャンル(和洋創作料理、なぜか韓国料理)のレストランで料理の勉強。特に野菜ごとの美味しい食べ方や調理法を意識しながら従事。この時に前々から興味があった「野菜ソムリエ」を取得する同時に、農業に対する想いが強くなり始める。毎日納品される萎びた野菜を手に取る度に「こんなのあり得ない」と思ったことは今でも鮮明に覚えている。「自分ならこんな野菜は届けない」「自分で直接届ける販売ができたら楽しくないか?」と思ったらワクワクが止まらなくなった。元々30歳で帰る!と決めていたので、30歳最後の日に実家に帰郷。



2010年4月に就農し今年で11年目、経営者になって10年目。就農当初は両親と共に3人で従事していたが、収穫せずに全て廃棄したり、帳簿も付けずどんぶり勘定。経理が杜撰でフタを開ければ借金まみれ。資金繰りが出来ず廃業寸前までに追い込まれ、その間、無給で僕も家族を守らなければならない立場だった事もあり、東日本大震災に被災し辛い時期だったが、これは「神のお告げ」と一念発起し就農してわずか1年で「下克上」を起こし経営者となった。



常に、美味しい野菜作りを心掛けている。特にさつまいも(紅はるか)は2013年に野菜ソムリエ協会主催の品評会において食味評価部門で大賞を受賞し、全国の錚々たる顔触れの中「日本一な美味しいお芋」に選ばれた。これが大きなターニングポイントとなり他社との差別化を図るため高付加価値化を目指しブランディング、青果販売の他にも干しいもやスイートポテトなど加工品を製造委託し「頑張らない6次産業化」と銘打って取り組んでいます。



土力なくして栄光なし!元々の慣行栽培から微生物や食品から作る肥料を使った還元型農業に方向転換し栽培方法の見直しから試行錯誤して丸5年、JAや市場に頼ることなく自力で販路開拓し量販店との直接取引やポケマルでも高評価をいただき、たくさんのユーザーさんに召し上がって頂いていると思うとようやく形になってきた手応えを感じている。



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ポケットマルシェ代表の高橋博之が、社会を“生きる“ゲストと対談する「高橋博之の歩くラジオ」。ゲストのみなさんは、農家・漁師、起業家、研究者、行政官、メディア、NPO、学生……と様々な立場から、自分たちの生活する場、自分たちの生きる社会をよりよくしていこうと、熱い想いや強い志をもって働きかけている方々です。



「高橋博之の歩くラジオ」では、あらゆる角度から社会についての議論が交わされ、心に響く言葉が生まれています。自分の“生きる“日々を振り返って、ちょっと立ち止まって考えたり、背中を押してもらったり。このラジオが、そんなきっかけになることを願っています。



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