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【準備運動】お腹のポンプを起動する3ステップ

発声練習の前に、まずはお腹のポンプを動かしやすくするウォームアップを行います。いつもの「あくび」の動作にひと手間加えてみましょう。

STEP 1:床に向かって息を吐き切る

まずは息をしっかり「吐く」ことに意識を向けます。

床(地面)をグッと押すようなイメージを持ちます。

「ふーっ」と5カウントかけて、同じ強さで息を吐き切ります。

吐き切ったら、その反動で自然に息が入ってくるのを感じながら一息つきます。

STEP 2:あくびの「Hah」をプラス

次に、吐き切った後の「吸気」を利用して声を出します。

STEP 1と同じように息を吐き切ります。

一息つく瞬間に、あくびをするように**「Hah(はぁ〜)」**と声を出します。

この時、お腹が背中に向かってグーッと近づいていく感覚があればOKです。

ポイント:構えずに、息を吸った反動で自然に「Hah」と出すのがコツです。

STEP 3:フレーズを乗せる

最後に、STEP 2の流れでフレーズを言ってみます。

息を吐き切る → 一息つく(Hah) → 一呼吸置く。

その深い呼吸のまま、"What a lovely weather today, isn't it?" と発声します。

息をしっかり吐くことで、反動でお腹の底まで深い息がシュッと入り、喉奥の声の響きが太く、深くなります。

【実践】ストレスワードで鍛える「英語声」

ここからはフレーズを細かく分解し、英語のリズムを作る「ストレスワード(強勢語)」のタイミングに合わせて、太い息を吐く練習をします。

重要なルール:

助走はつけず、いきなりワードに入ります。

お腹を背中に近づける動きと発声を連動させます。

1. "What" 〜 /w/ に厚みを出す 〜

日本語の「ワ」よりも、もっと喉奥から響かせます。

意識する点: /w/ の音にごつごつとした厚みが出るように、お腹を使って「What?」と発音します。

2. "Lovely" 〜 /l/ を太く響かせる 〜

意識する点: /l/ の舌の動きに合わせて、喉がしっかり鳴っている感覚を確認します。エッジ(角)の取れた丸い響きを目指しましょう。

3. "Weather" 〜 息の太さをキープ 〜

意識する点: お腹のポンプを止めずに、息と声が太くなる感覚を維持したまま「Weather」と言います。

4. "Today" 〜 立体的な /t/ /d/ 〜

日本語の「トゥデイ」のように平坦にならないように注意します。

意識する点: /t/ や /d/ などの破裂音が続く部分です。ここでもお腹を背中に近づける動きを連動させ、日本語のタ行・ダ行よりも立体的に響かせます。

5. "Isn't it" 〜 母音の角を取る 〜

日本語話者は「イ(E)」の音で喉が締まり、音が鋭くなり(エッジが立ち)がちです。

意識する点: 「Isn't」ではなく、お腹の底から**「Ezn-it(イズネ)」**のように、柔らかく弾力を出しながら発音してみてください。こうすることで喉の開きが保たれ、丸い響きになります。

仕上げ:フルフレーズで通し練習

最後に、全ての単語を繋げて一つの流れで発音します。

What a lovely weather today, isn't it?

単語ごとに区切るのではなく、お腹のポンプを次々と動かしながら、最後まで一息で喋りきるイメージです。これにより、英語特有の「太いブレスフロー」に乗った安定した英語声が完成します。

【上級編】TED Talkで長文にチャレンジ

短いフレーズで感覚が掴めたら、少し長めの文章でも練習してみましょう。 言語学者John McWhorter氏のTED Talk『4 Reasons to Learn a New Language』の冒頭部分は、ゆったりとした話し方でストレスワードを追いやすく、練習に最適です。

The language I'm speaking right now is on its way to becoming the world's universal language, for better or for worse: Let’s face it.

この文章でも、「内容語(意味を持つ単語)」のタイミングでしっかりとお腹を使い、太い息を吐くことを意識してください。