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知らざぁ言って聞かせやしょう、ビオロッカらじお!!

この番組はラロッカが聞き手となり、古典芸能おたくのビオレに他ではなかなか聞けない古典芸能の楽しみ方を聴いちゃいます。

今回は人形浄瑠璃(文楽)・歌舞伎『新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)』についていろいろ語ります

◆お光ひとり。

後に娘は、気もいそ/\、

「日頃の願ひが叶ふたも、天神様や観音様、第一は親のお蔭。エヽこんな事なら今朝あたり、髪も結ふて置かふもの。鉄漿の付け様挨拶もどふ言ふてよかろやら」

おぼつか鱠拵へも、祝ふ大根の友白髪、末菜刀と気も勇み、手元も軽ふちよきちよき、ちよき、切つても、切れぬ恋衣や、元の白地をなまなかに、お染は思ひ久松が、あとを慕うて野崎村堤伝ひにやうやうと、梅を目当てに軒のつま。

◆お染登場。

〈お光〉「常々聞いた油屋のさてはお染」

と悋気の初物胸はもやもやかき交ぜ鱠俎押しやり、戸口に立寄り見れば見るほど、

「美しい。あた可愛らしいその顔で、久松様に逢はしてくれ。オホそんなお方はこちや知らぬ。よそを尋ねて見やしやんせ阿呆らしい」

と腹立ち声。

*****

〈お染〉「ホンニマアなんぞ土産と思うても急な事、コレ/\女子衆、さもしけれどもこれなりと」

と夢にもそれと白玉か露を袱紗に包のまま、差出せば、

〈お光〉「こりやなんぢやえ。大所の御寮人様、様々々と言はれても心が至らぬ置かしやんせ。在所の女と悔つてか、欲しくばお前にやるわいな」

◆久作と久松戻ってくる。

〈久作〉「アどうぢやどうぢや鱠は出来たであらう。さて祝言のこと婆が聞いてきつい悦び。ぢやが年は寄るまいもの。さつきのやつさもつさで、取りのぼしたか頭痛もする。アヽヽヽいかう肩がつかへて来た。橙の数は争はれぬものぢやわいの」

*****

「サア父様すゑますぞえ」

「アツアツアアア、アアえらいぞえらいぞ。ハヽヽヽヽイヤモウモウあすが日死なうと火葬は止めにして貰ひませう。[…]」

*****

「サアよそ見はせぬけれど、覗くが悪い。折が悪い、悪い/\」と目顔の仕かた。「ヤ悪いの覗くのと、足に灸こそすゑてゐれ、どこもおみつは覗きはせぬが」

*****

〈お光〉「オヽさうでござんすとも。久松様には振袖の美しい持病があつて、招いたり呼出したり、憎てらしい、あの病ひづらが這入らぬやうに、敷居の上へエヽ大きうしてすゑて置きたいわいな」

*****

〈久作〉「まだ祝言もせぬ先から、女夫いさかひの取越しかい。灸行(やいとぎょう)の代り喧嘩の行司さすのかやい。二人ながらエヽ嗜めたしなめ」

※文章は、超便利サイト「床本集」および「文化デジタルライブラリー」([詞章]のタブをクリック!)を参照しました。

🐤ビオロッカらじおのTwitter→@brradio2020

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