# 今回取り上げたトピックと参考資料
・ 米ユニコーンKabbageのサービサーが破産申請へ
アメリカでデジタル融資の旗手として名を挙げてきたKabbageのサービサーKservisingが米連邦破産法11条に基づき会社更生手続きを申請しました。
Kabbageは2008年創業、2015年にはユニコーンの地位を確保し、2020年8月にAmerican Expressによって会社の大部分が$750M(約1,050億円)で買収されました。今回破産申請を行ったのはAmerican Expressが買収しなかったローンポートフォリオを管理する企業であるKservicingでした。
詳細は明らかではありませんが、Kservicingが破産に至った主な理由はコロナに苦しむ中小企業向けの経済政策であるPPPローン(給与保護プログラム)に関連したものであると考えられており、PPPローンの貸し手として活躍してきたKservicing以外のフィンテックにも今後同じような規制リスクが降りかかるかもしれません。今回はそんなKservicingの事例の詳細から政府の経済支援策とフィンテックの関係等について語りました。
ソフトバンクG出資の債権回収業者が破綻-コロナ融資巡る疑惑が重し - Bloomberg
KSERVICING ANNOUNCES IT WILL IMPLEMENT ITS WINDDOWN THROUGH STREAMLINED CHAPTER 11 PROCEEDING
・ CFPBが米ネオバンクMoneylionに訴訟
CFPB(消費者金融保護局)が米ネオバンクMoneylionへの訴訟を発表しました。同社は2021年9月には$2.4BでのSPAC上場を行ったフィンテックで、当座預金口座や株式・クリプトの取引、消費者ローンなどを提供している会社です。
今回CFPBが問題視したのは主に①MLA法(軍事貸付法)の上限金利への抵触 ②メンバーシップ解約への拒否、の2つで、他にもMoneylionに寄せられた苦情を引き合いに出し同社を訴えています。
今回はこのニュースに絡めて、MLA法を使った理由、アメリカの上限金利、失敗したSPAC上場銘柄の代表格としてのMoneylion、などについて語っています。
Is MoneyLion the 'Columbia House' of Predatory Loans?
CFPB Sues MoneyLion for Overcharging Servicemembers and Trapping Consumers in Costly Memberships
・ BlockFiいかにして転落したのか
一時は$4.5Bに上る評価額となったクリプト企業であるBlockFi。クリプトレンディングの領域では筆頭格だった同社ですが、今年5月以降のクリプトの冬到来により、最終的にはFTXが最大$240Mで買収する権利を付帯した$400Mの融資を受けざるを得なくなってしまいました。
BlockFiはなぜこれほどまで急速に転落してしまったのか。今回はBlockworksが公開したBlockFiの転落模様を詳細に記述した記事を参考に、同社が誤ってしまったポイントについて語っています。
How BlockFi Went From Tech Unicorn to Crypto Burnout
・その他
David Rubenstein Show - Sam Bankman-Fried
Sohn 2022 | Patrick Collison in conversation with Sam Bankman-Fried
# 話し手
瀧 俊雄
執行役員 CoPA(Chief of Public Affairs) 兼 Fintech研究所長
小林 豪
Public Affairs室