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本日のプレイリスト:https://spoti.fi/3bW8XsN

 (今回のメンバー:やすお、ソキウス) 

各々の趣味遍歴と日本のメインストリームを行ったり来たり。

今回は、以前配信した新世代のコモン・ミュージック回( https://spoti.fi/3wiaelQ )での問題意識、つまり、「新世代」向けのイントロクイズを看板に掲げている我々が想定しているその「新世代」とされる人たちが聴いているであろう音楽を想像してみるというその見方を、我々自身に対して向けてみます。

具体的には、2022年現在でおよそ30歳前後である我々、そしてそれを広げて我々と年齢層が近い人たちが聴いてきたであろう音楽を、それらには「コモン・ミュージック」感がどれだけあったか(それらの楽曲をどのように「まとってきた」か[小泉 2007])という視点で振り返っていきます。

【参照:パーソナル/コモン/スタンダードの分類を引用した出題者回(前編)( https://spoti.fi/2STzBJQ )】

メンバーの中では年齢差が最も少ないのが今回参加したこの2人。

【参照:自己紹介回( https://spoti.fi/2YAmOPk )】

この2人でまず話題に挙がったのが、『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』の番組きっかけで誕生した「ポケットビスケッツ」と「ブラックビスケッツ」。この名前をきっかけに、バラエティ番組由来の楽曲・アーティストの話題で盛り上がります。

ソキウスにとってのこれらのユニットは、1990年生まれの自身から見て、その少し上から自身ぐらいまでの年齢層にとってのコモンなものだろうという認識。一方ソキウスよりかは少し年齢が下のやすおからすると、彼らに「覚えがある」こともあってコモンの感覚がある様子。

それを受けてバラエティ番組由来の楽曲で、やすおぐらいの年齢層にとってのコモン感を持つものを探る流れに。その中で「はっぱ隊」や「くず」の名前が登場します。

続いてはどちらかというとスタンダード・ミュージックとしてのまとい方にもなるかもしれない、アイドル、特にジャニーズとハロープロジェクトでコモン感覚を探っていきます。

ジャニーズのアーティストを年代順で考えながらそのコモン感覚を確かめてみると、やすおが「KinKi Kids」で、やすおの少し上の年齢にあたるソキウスが「SMAP」。さらにその2人を繋ぐような存在としての「嵐」。このような形で、2人のほんのわずかな時代の差が現れてきました。「らいおんハート」「ボクの背中には羽根がある」「Love so sweet」といった楽曲名、そしてコモン感覚を形成するうえで大きな要因の一つである「学校」での経験も出しながら、当時の感覚を思い出そうとします。

またハロープロジェクトでも同様に考えてみると、2人にとって大きかったのは「モーニング娘。」。後の「AKB48」と比較しながら考えてみても分かるとおり、ここでも学校での経験は大きいようです。

ここでAKB48の名前が登場したこともあり、話題はこのメンバーが10代後半から20代前半の青春を過ごした2010年前後、その頃の日本の音楽シーンにおけるメインストリームの話へ。それはつまり、当時の音楽チャート(オリコン)におけるある種の寡占状態を踏まえると、この時期にコモン感覚を覚える楽曲・アーティストが少なくなっただろうというソキウスが述べたような考えについての対話でした。

これに対してやすおは、この回ではまだ名前が挙がっていなかったEXILEなどの「LDH系」は数少ないこの時期のコモン感覚にあたるだろうと返します。

そのような存在も確認しつつここでソキウスは、このメンバーにとってのアニメソングとコモン感覚の関係について言及。

2022年現在と比べれば、より限られた社会的集団内でコモン感覚を持たれていたようなアニソンを、(2010年当時でも世代全体でコモン感覚が形成されていた「でかい波」の例として)『けいおん』の楽曲に触れながら「歴史性」の観点で話は展開していきます。

【参照:「歴史性」が話題となった「音楽生活的な『老後』」回・延長戦( https://spoti.fi/3zIRyNB )】

ここまではスタンダードとしてのまとい方にも繋がるような話題が多かったこともあり、ソキウスはこの世代でのより特定の文化圏の中で聴かれていたと思われる例として「バンド系」についてここで少し触れます。その中で挙がる「ORANGE RANGE」は最も特徴的な例かもしれません。

そしてこの回の最後で話題に挙がるのは、「おんたま」メンバーと他の同世代との差のようなものについて。

このメンバーが属している文化圏の中でコモンとされているものをその文化圏の外から眺めてみるのならば、また音楽の嗜好に関する調査の分析を引用した「音楽生活的な『老後』」回( https://spoti.fi/3bgmhZa )の内容を参照するのならば、2010年頃に青春を過ごしたこの世代は「谷間」なのかもしれないとソキウスは考えていました。

そして、新世代のコモン・ミュージック回でキョンが述べた、新世代とされる人たちが聴いている音楽を「自分ごとのように思えてない」や、「自分の通ってきてる道は皆通ってきてる」だろうといった感覚を今回の内容と繋げると、キョンは、自身が属してきた文化圏でコモン感覚を有しているものを「谷間」なりに多く出題しているのではないか ―もちろんこのメンバーが経験してきたものの共通性を考えれば、そのようなコモン感覚はキョンだけに限定できるものとまではいえない― と考えたソキウス。これにはやすおもある程度納得しました。

今回の対話には「雑な論の組み立て」があることは予めご了承いただきたいのですが、このメンバーにとってのコモン・ミュージックを当時の音楽シーンの動向や他の回の内容とひとまず結び付ける回となりました。

 【本日の一曲】

毎回最後に1分以内で今紹介したい1曲を持ち回りで語ってもらう「本日の一曲」。  

今回はやすおが、この番組では定番になってきた作品の楽曲を紹介。  

感情をおかしくさせます。  

【参考:ミュージックレイン回( https://spoti.fi/3yS6VR7 )】

【今回のキーワード】 

コモン・ミュージック/バラエティ番組/ポケットビスケッツ・ブラックビスケッツ/はっぱ隊/『ワンナイR&R』/アイドル/嵐/KinKi Kids/SMAP/学校での経験/モーニング娘。/AKB48/2010年代の音楽チャート/LDH/『けいおん』/歴史性/バンド/ORANGE RANGE/コモン・ミュージックの「谷間」の世代/IDOLY PRIDE 

【参考資料】

小泉恭子, 2007, 『音楽をまとう若者』, 勁草書房.