前回(#128)は、傾聴力チェックテストを行ってみました。みなさんの傾聴力はいかがだったでしょうか。
今回からは、昨日の傾聴力チェックテストの項目に合わせて、お子さんに傾聴するための方法を少しずつ紹介していきたいと思います。
まずは前回の傾聴力チェックテストの5つ目の項目にあった
の部分です。
この質問をしたとき、「相手が話しやすい環境ってなんだろう?」と思われた方も多かったと思います。なので今回はこの「子供が話しやすい環境」をテーマにしていきたいと思います。
「お子さんが話しやすい環境」と聞くと、みなさんはどんなことを思い浮かべるでしょうか。カウンセリングルームのようなイメージを持つ人も多いかもしれません。
でもいきなり「自宅をカウンセリングルームのようにしましょう」と言われても、ちょっと無理がありますよね(笑)。
お子さんが話しやすい環境を整えることに対して、そんなに難しく考える必要はありません。具体的に言うと、「お子さんとの座る位置」に意識を向けるだけでも、話しやすい環境は整えられます。
例えばお子さんと「対面で座って話す時」と「横並びに座って話す時」、どちらがお子さんが話しやすい環境だと思いますか? 実際にあなたがお子さんと対面で座った時と、横並びに座った時をイメージして、考えてみてください。
実は、「横並びに座った時」の方が、お子さんが話しやすい環境といえます。
これはなぜかというと、相手と視線がぶつかるかどうかにあるんですね。対面で話していると、相手と視線がぶつかりやすく、敵対心が生まれやすくなってしまうんです。
でも横並びだと相手と視線が合わず、自分の考えや意見を言いやすい状態になります。
ただしこの横並びは、しっかり相手との信頼関係を築けていないと、なかなかできないと思います。飲食店で見知らぬ人と相席になった時、横に座られるとなんかちょっと戸惑いますよね(笑)。
なのでこの「横並びで話を聞く」という環境は、親子など信頼関係が築かれていれば問題ないですが、まだ知り合って間もない人が相手の場合は、あまりお勧めできないかもしれません。
この、対面で座る状態と横並びで座る状態の中間で、信頼関係がまだきちんと構築できていない関係性の人でも使える「話しやすい位置関係」が「90度に座ること」です。
相手と90度の位置関係で座ると、視線を合わすことも、外すこともできるため、リラックスしやすいです。また、まだ信頼関係が構築されていない場合は、程よい距離感も保つことができます。
私の場合、この90度の位置で娘の話を聞くことが多いです。というか、この座る位置の話をチャイルドコーチングアドバイザー資格の勉強を進めているときに学んでから、90度を意識するようになりました。
確かに、娘と程よい距離を保ちながら、意見も言いやすいし、相手の意見も受け入れやすいような気がします。親子なら横並びでもいいのですが、そうなると子供に共感しすぎて、客観的な意見を言いにくい気がするんですよね。
もし「今まで対面で座って子供の話を聞いていた」と言う方がいらっしゃれば、今日からは横並びや90度で座って話を聞いてみて、どちらが心地よく子供の話に耳を傾けやすいのか、ぜひ試してみてくださいね。