今回は第128回の傾聴力チェックテストにあった質問全体を通して、意識してほしいことについてお話ししたいと思います。
傾聴と聞くと、みなさんどういうイメージを持たれますか?
など、さまざまあるでしょう。
もちろんどちらも傾聴として正しいイメージだと思います。
でももっと効果的に傾聴をしたいと考えるのであれば、傾聴のゴールを今一度意識してみることがおすすめです。
では傾聴のゴールは何なのかというと、
「子供が話したいように話して、自分で答えを見つけ出すこと」です。
私たちは、特に子供から悩みを打ち明けられたとき、
という一心で、何かとアドバイスなどをしがちだと思います。
でもチャイルドコーチングでは「そもそも子供の中に答えはある」という考えを大事にしたアプローチなので、お子さんの悩みに対して何かアドバイスするのではなく、それを解決に導ける子供自身の力を引き出すための、傾聴や質問などを繰り返していくんですね。
なので傾聴する際も、お子さんの中にある答えを引き出せるようにアプローチしていきます。
「悩みを解決してあげなきゃ」とプレッシャーに感じる必要はなく、以前紹介したようなおうむ返しなどを繰り返していくうちに、お子さんは勝手に自分の状態を話せるようになり、その結果自分の中にある答えを導き出せるようになるんです。
これは私も娘に傾聴するようになって、何度も起こったことです。
娘は学校で「授業中にどうしても後ろの子と話してしまう」という悩みを持っているんですけれども、その悩みを打ち明けられた時、私は次のようにアプローチしてみました。
ここまで傾聴や質問を繰り返していったあと、娘からこんな答えが導き出されました。
私は急に「メモを取る」というアイディアが娘から出てきたので少々驚いたのですが、後々聞くと、娘が今国語の授業で学んでいる内容の中に「メモの取り方」があったようで、自分なりに最近学んだことを、悩みの解決に生かそうと思ったようです。
ここまで結構長いやり取りだと思われたと思いますが、子供の中から答えを引き出すアプローチをすることで、子供はただ周りの大人から一方的にアドバイスを受けるよりも、自分の悩みを自分ゴト化できるようになります。この点が、私はとても重要だと感じます。
現に娘は次の日、実際に先生の話を聞く際にメモを取るようにしたようで、「自分で出したアイディアだから行動に移すのが早いな」と感じました。
なので、ぜひ今日からは、お子さんから悩みを相談された場合も「解決してあげなきゃ」と焦らず、「子供が話したいように話して、自分で答えを見つけ出すこと」状態を目標に、傾聴に取り組んでくださるとうれしいです。