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「場所」と「関係」。わたしがこのところ気になっているキーワード2トップです。量子科学の「ゲージ場」「ヒッグス場」といった「場の理論」、そして龍樹(ナーガルジュナ)が大成した「空観」を支える「縁起」の思想にも魅かれています。そんなわたしの知的関心を2つながら満たしてくれるのが当夜『生命を捉えなおす』。著者の清水さんには『生命と場所』(NTT出版)という味読しがいのある著書もあります。ほかに千夜千冊もされている『量子力学のイデオロギー』(佐藤文隆/青土社)や『大栗先生の超弦理論入門』(大栗博司/講談社ブルーバックス)、『空の発見』(石飛道子/サンガ文庫)や『龍樹』(中村元/講談社学術文庫)あたりも併読して楽しいところです。

【千夜千冊】1060夜『生命を捉えなおす』清水博/中公新書