「快と不快のあいだを行き来することから離れなさい。これがどんなに大事なことか、はかりしれません」
2022年の劈頭を飾る1791夜は、1907年にドイツ最古の大学、ハイデルベルクで神学を修めたヘリゲルが、1924年に東北帝大に招かれたのを機に入門した弓道の師範との問感応答返を追想して綴った一冊。
「的に中てるのではなく、空間を表現してみなさい」
千夜では、その「修養のことば」からアナロジカルに、今日の「日本の劣化」が抉りとられます。決然と、ひたすらに打坐(座禅)したくなる一夜です。
【千夜千冊】1791夜『弓と禅』
【当夜のオツ千】「わたし」じゃなくて「それ」にして