不正な侵略にたいして自国の主権と国民の命を守るために武力をもって反撃するのは常識だろうと思います。日本共産党も窮迫不正の侵害に対して、あらゆる手段を用いて反撃をすることを明らかにし、その際自衛隊の活用についてもありうることであり、また、安保条約も発動も選択肢に入っていることをすでに明らかにしています。しかし、日本国憲法9条は、国際紛争を解決する手段として武力行使を放棄し、戦力を持たないとしています。だから、本来的には軍事力を使わず自国の安全をどのように実現するかを真剣に追求しなければならないのです。不戦の安全保障でもっとも大事なのは、我が国は武力を用いないということを自ら宣言し、実際にそれを実行する高い倫理観です。そのためには、我が国と他国の間の強い信頼関係が必要です。
「津波てんでんこ」という伝承は、津波が襲ってきた際、誰かを助けなければという人間理性の発揮による行動は、却って犠牲者を増やすことになるため、一人ひとりが助かることだけを最優先し高台へ必死で駆け上ること、それを全ての住民が貫こうというものです。津波の方向へ救助や安否確認に行くなどの行動は取らないというのはとても高いレベルで理性的な行動ということになります。岩手県釜石市の鵜住居小学校では日頃からそのような訓練をし、実際に津波当日に実践したことで生徒全員が助かったという「釜石の奇跡」を生み出しました。
多国間の信頼を強め互いに攻め入らないという立場を明確にし、武力行使を放棄する。これほどの高い倫理観、理性的な行動はないのではないかと思います。しかしそれをやろうというのが、日本国憲法9条の精神なのです。
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