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今回は第33回ですね。

台風が来たりと寒暖の差がとても激しい日が続いています。

知人の中にも風邪をひいたり、体調を崩してしまった人が多くいます。

お聞きの皆様も、体調管理に気をつけてくださいね。

 

さて、今回は労働経済白書、厚生労働白書について話をしていきたいと思います。

 

そもそも、白書とは何かなのですが、厚生労働行政の現状や今後の見通しなどについて、広く国民に伝えることを目的にとりまとめており、令和4年版は、平成13年(2001年)の発刊から数えて21冊目となるそうです。

 

社会保険労務士の試験問題で、内容について出題されることが多いので、今回は地元の図書館で厚生労働白書を借りてみました。

ページ数はだいたい500ページ。中にはコラムや写真がたくさん載っていて、最後のページには、日本で起こる一日の紹介として、生まれてくる子供の数、成人の平均野菜摂取量、結婚する人の数、入院している人の数などがイラストで紹介されています。

 

文章自体もずいぶん読みやすく書かれているので、例えるなら中高生向けの保健の教科書が一番近いかもしれません。

 

白書は2部構成で4章づつとなっており、今回は対話形式で考察していこうと思います。

 

第一部、       
労働経済白書。

 

1章は労働力需給の展望。

 

日本は2065年に総人口が9000万人を下回り、高齢化率は38%になることが想定されています。

 

 工場の生産ラインやセルフレジの普及などで、定まった形の業務を行う人材のニーズは減少しています。

企業がビジネス環境の変化に対応し、データとデジタル技術を活用する「デジタルトランスフォーメーション」が進むと、簡易業務のAI化、ロボットの置き換えが加速していくとされています。今後、日本の社会経済をとりまく技術革新についてどのような想定がされるでしょう。

 

2章日本の労働移動の動向

日本の労働移動の推移をみると、一般労働者全体では動きはあまりみられません。

2020年では、1000人以上の企業規模の会社でも転職者が半数以上をしめており、新卒からのプロパー社員の割合は半数以下となっているようです。

コロナウィルスの影響で製造、小売り、生活関連サービス、娯楽業は減少傾向にあり、情報通信、社会保険、福祉では女性の入植者が増えています。

 

男女別では、女性の情報通信業、男性の運輸業、郵送業の入植者が増えました。

転職理由としては、会社都合の解雇はあまりみられず、賃金、労働条件の向上などが理由としてあがっており、女性では、自分の技能、能力が活かせるからと転職する人が増えています。

今後、女性の社会進出はより注目されていく課題であると思いますが、企業にとって何がもとめられるのでしょうか。

 

 

3章 転職やキャリアチェンジ

転職希望者は男性よりも女性がやや多く、男女ともに年齢が上がるにつれて減少傾向にあります。

転職活動の理由はキャリアの見通しができていることがあります。

転職理由は、労働条件が良い、地元だからといったワークライフバランスを重視している人が多くなっています。仕事から活力をえていること、誇りとやりがい、熱意の3つがそろっている「ワークエンゲイジメント」を高めることが社会全体の生産性の向上につながると考えられています。

 

 4章、キャリア形成に向けた課題

キャリアコンサルティングを受けた人は、自分で職業生活設計を考えていきたいと考える傾向にあります。キャリアコンサルティングを受けると主体性が高まり、キャリアチェンジも活発に行っているようです。

企業外でキャリアコンサルティングを受けた人は、自分の能力が他社に通用する可能性や、市場価値の把握、意識の向上につながっているようです。

日本では、キャリアを見える化するために、ジョブカードという職業能力証明をするためのツールの取り組みが行われています。ハローワークでは求職者情報提供サービスを実施しており、求人を行う企業に、どんな人材がいるかを伝えることで、労働市場のミスマッチを防止、円滑な労働移動を促進することが期待されています。

 

 

第2部 厚生労働白書

 

第1章          
社会保障制度

 

2020年では社会保障給付費の総額は132兆円であり、前年度比で2.5%増加しました。

医療が32%、年金が42%、福祉が33%を占めています。

社会保障の役割は、個人の力だけで備えることに限界がある生活上のリスクに対して、社会全体で国民の生涯にわたる生活を守っていくことだとされています。

社会保障の機能は

①    
人生のリスクに対応して、国民生活の安定を実現するための、生活安定、向上

②    
社会全体で低所得者の生活を支える所得再分配

③    
経済変動の国民生活への影響を緩和して、経済成長を支える経済安定です。

 

 

2章 医療介護制度

2025年には団塊の世代がすべて75歳以上となり、5.5人に一人が75歳以上の高齢者となります。

また、高齢者の5人に一人、700万人が認知症になるとされています。

認知症になるのを遅らせ、進行を穏やかにするために、認知症の方、家族の視点を重視しながら共生、予防を目的とした対策が行われています。

 

団塊ジュニア世代は高齢期を迎え、生産年齢人口の減少が加速する2040年を見据えて社会改革が求められています。

現在は現役世代が高齢者を支えていますが、現役世代への給付が少なく、高齢者中心の社会から脱却するために、全世代対応型の社会保障制度の実現のため改革が行われています。

 

現役世代への給付増加として、育児休業期間中の健康保険、年金といった保険料の免除、病気やけがで働けなくなった際に、入退院を繰り返しても傷病手当がもらえるように、受給期間が継続ではなく通算で1年半もらえるなどの法改正がありました。

 

3章 公的年金制度

公的年金の被保険者数は6700万人となっており、前年に比べて27万人減少しました。

厚生年金の受給者数は3600万人で前年度から6万人増加、国民年金の受給者は3600万人で18万人増加しました。

年金の給付状況としては、全人口の3割である4000万人に公的年金の受給権があります。

高齢者世帯では、収入の6割を公的年金が占めており、5割の世帯が年金収入のみで暮らしています。

 

企業年金、個人年金の必要性が高まっており、確定拠出年金の加入可能年齢の引き上げや、受給開始年齢の選択肢の拡大、中小企業向けの企業型DC加入要件の緩和といった改正がありました。

 

老齢年金も個人で工夫をすることで額の増大ができる時代となっています。

 

今回は株式会社 日本法令発行 社労士V5月号 厚生労働省発行 令和4年度厚生労働白書を参考にしています。