ADSL は、既存の電話線を使用して、アナログ固定電話と同時に信号を送信します。
音声周波数帯域を避け、広い周波数帯域を使用し、ADSL モデムによるデジタル変調を使用して、誤り検出訂正や通信速度調整を行います。
これにより、従来の電話回線用モデムや低速仕様の ISDN などと比較して、高速なデータ通信が可能です。
ADSL モデムは、ADSL 通信に使用されるデータ回線終端装置です。利用場所と収容局の両端に設置されます。
一部のモデムには、IP 電話用のアダプターとブロードバンドルーター機能が組み込まれており、ADSL 信号を使
用して IP 電話を利用することも可能です。
スプリッタは、通話とデータ通信を同時に可能にするために使用される機器です。音声周波数帯を電話機・電話
交換機に、データ通信用の高周波数帯を ADSL モデム・DSLAM に接続するための装置です。利用場所と収容局
の両方に設置されます。
ADSL は 2000 年代前半に日本で急速に普及しましたが、2000 年代後半以降は高速な移動系通信サービスや光フ
ァイバー（FTTH）による高速通信の普及に伴い、利用者数が減少しています。さらに、PSTN の将来的な NGN
への移行に伴って、サービスの廃止が検討されるようになりました。
IP 電話は、電話網の一部または全体に VoIP 技術を使用する電話サービスです。音声だけでなく、動画も利用で
きるテレビ電話サービスもあります。IP 電話は、電気通信事業者の IP 加入者線を使用した電話番号が割り当て
られるもの、インターネットをアクセス回線として使用した電話番号が割り当てられるもの、インターネットを
使用した発信のみの電話番号が割り当てられないものに大別されます。
IP 電話と比較すると、固定電話にはいくつかの特徴があります。家庭用ではアクセス回線に FTTH やモバイル
回線などいわゆるブロードバンド回線を使用します。音声をデータ圧縮・符号化して IP パケットに分割し、比較
的安価な IP ネットワークでリアルタイム伝送します。高価で有資格者による工事や複雑な保守が必要な電話交
換機の代わりに IP 電話サーバーを使用します。
注意点として以下が挙げられます。
停電時に局給電による電話が使えない（停電を補償するには UPS が必要）。
対照的に、ISDN では TA（（Terminal（Adapter）に乾電池を装備したり、局給電に対応した TA を使用することで、
停電時でも電話は使用可能です。ただし、近年は広く普及した携帯情報端末・モバイル回線により代替すれば良
く、災害時の長期・大規模停電を除いては、重要な問題とは言えなくなっています。
IP 電話とインターネット電話の違いは、声の通り道に使用するネットワークです。IP 電話は、プロバイダが用意
した「インターネットっぽいけどインターネットとは違うネットワーク（IP 電話網）」を声の通り道として使用
します。
一方、インターネット電話は、インターネットそのものを声の通り道として使用します。
IP 電話では、あなたの話した声は IP 電話用に用意された専用の通り道（IP 電話網）を通ります。通り道以外は
普通の電話と（ほぼ）同じです。普通の電話と同じような気分で IP 電話を使えます。IP 電話で使う専用の通り
道はプロバイダが用意してくれますので、IP 電話を使うにはプロバイダとの契約が必要です。
一方、インターネット電話では、あなたの話した声はインターネットの世界を通ります。音声をデータに変換し
て、インターネットの世界を介して受け渡しされます。ボイスチャットのイメージです。インターネット電話は、
元々あるインターネットに声をデータ化して乗せるだけです。そのため、結構お手軽です。パソコンに専用のソ
フトを入れれば、すぐ使えたりします。その代わり、通話品質は推して知るべしです。
IP 電話と固定電話の違いは、通信技術と使用するネットワークにあります。IP 電話は、インターネットプロトコ
ル（IP）を使用して音声データを送受信する電話サービスです。一方、固定電話は、従来の電話網を使用して音
声データを送受信します。
IP 電話では、音声データはデータ圧縮・符号化され、IP パケットに分割されて比較的安価な IP ネットワークで
リアルタイム伝送されます。家庭用では、アクセス回線に FTTH やモバイル回線などいわゆるブロードバンド回
線を使用します。
固定電話と比較すると、IP 電話にはいくつかの注意点があります。停電時に局給電による電話が使えない（停電
を補償するには UPS が必要）。対照的に、ISDN では TA（（Terminal（Adapter）に乾電池を装備したり、局給電に
対応した TA を使用することで、停電時でも電話は使用可能です。ただし、近年は広く普及した携帯情報端末・
モバイル回線により代替すれば良く、災害時の長期・大規模停電を除いては、重要な問題とは言えなくなってい
ます。
ローカル・エリア・ネットワーク（LAN）とは、限られた場所（例えば、オフィスや学校、家庭など）でデータ
通信を行う構内通信のことです。限られた範囲での通信のため、高速の通信網を簡単に作ることが出来ます。
LAN には、スター型、バス型、リング型の 3 つの種類があります。スター型 LAN は、中央に集線装置（ハブ）
を置き、すべての端末を個別に接続する形です。配置の変更が柔軟に行え、故障箇所の特定もしやすいことから、
広く普及しています。
ただし、ハブ部分で故障が起きた場合には全端末で相互通信が不可能になるため、信頼性
が必要な場合はハブを二重化するなどの対策をとることが多いです。
バス型 LAN は、伝送路（バス）に各通信機器をすべて接続する形です。すべての情報がバスに接続された端末全
てに送られますが、自分あてのデータのみを調べて処理します。バス上の一部で故障が発生した場合、故障点を
超える通信は不可能になります。
リング型 LAN は、端末を順次伝送路につないでいく形であり、伝送路が数珠つなぎの円形となります。伝送路
及び伝送路機器に障害が発生すると LAN が停止するため、伝送路を 2 重にする場合が多いです。また 2 重化す
ることにより、途中、伝送路機器の故障、伝送路の切断などの各種障害に対し非常に強くなるため、基幹用に用
いられることが多いです。
