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ResNet(Residual Network)は、2015年に提案された深層畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のアーキテクチャです。ResNetは、画像認識や物体検出タスクで高い性能を発揮し、その後のディープラーニング研究やアプリケーションに大きな影響を与えました。ResNetの主な特徴は、残差ブロックと呼ばれる構造を利用して、非常に深いネットワークでも効率的に学習できるように設計されている点です。

残差ブロックは、入力特徴マップに対して、その恒等マッピング(入力そのもの)を追加する構造を持っています。これにより、ネットワークは入力の「残差」を学習することになり、勾配消失問題を軽減し、より深い層でも効果的な学習が可能になります。これにより、ResNetは従来のアーキテクチャ(例:VGG、AlexNet)と比較して、はるかに深いネットワークでありながら、高い性能を維持できます。

動画の認識については、ResNet自体は静止画像に対するアーキテクチャで設計されていますが、3D畳み込みや時系列データを扱う拡張手法を用いて、動画データに適用することが可能です。例えば、3D ResNetやResNetをLSTMなどの時系列モデルと組み合わせる手法が提案されており、これらの手法により、動画認識や行動認識タスクに対して高い性能を発揮できることが実証されています。

ResNetはもともと画像認識に特化したアーキテクチャですが、拡張手法を用いることで動画認識などのタスクにも適用可能です。

ResNetには、異なる層数のいくつかのバリエーションがあります。一般的なバリエーションには、ResNet-18、ResNet-34、ResNet-50、ResNet-101、およびResNet-152があります。これらの数値は、それぞれのモデルにおける層数を示しています。ResNet-18は18層、ResNet-34は34層、ResNet-50は50層、ResNet-101は101層、そしてResNet-152は152層のネットワーク構造を持っています。

これらの異なるバリエーションは、異なるタスクやリソース制約に応じて選択できます。例えば、ResNet-18やResNet-34は、比較的浅いモデルであり、計算コストが低く、高速な実行が可能です。一方、ResNet-50、ResNet-101、およびResNet-152は、より深いモデルであり、高い表現力を持ちますが、計算コストが高くなります。タスクやハードウェアの制約に応じて、適切なバリエーションを選択することが重要です。

以下に、一般的なResNetのバリエーションにおけるモデルのパラメータ数をまとめた表を示します。

この表に示すパラメータ数は、ImageNetデータセットでの学習に使用される一般的なResNetモデルのものです。これらの数値は、モデルのアーキテクチャやタスクに応じて変わる可能性があります。例えば、入力画像サイズやクラス数が異なる場合、パラメータ数も異なることがあります。

また、これらのパラメータ数は大まかな目安であり、実際の値は実装や設定によって若干異なる場合があります。しかし、この表は、異なるResNetバリエーション間のパラメータ数の違いを比較するための参考になります。

モデルパラメータ数ResNet-18約11.7MResNet-34約21.8MResNet-50約25.6MResNet-101約44.5MResNet-152約60.2M