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Yonekura H, Mazda Y, Noguchi S, et al. Current Epidemiology of the General Anesthesia Practice for Cesarean Delivery Using a Nationwide Claims Database in Japan: A Descriptive Study. J Clin Med. 2022;11:4808.

🧠 背景

日本では帝王切開における全身麻酔の実態が明らかでなかったため、全国規模の保険請求データベースを用いて、15年間にわたる全身麻酔の使用実態を調査した。

🔬 方法

2005年から2020年までの日本の保険請求データを解析し、L008コードを全身麻酔の「保険上の定義」、L008コードかつ筋弛緩薬使用を「臨床上の定義(L008コードに加え、筋弛緩薬使用を伴うもの)」として比較した。

📊 結果

全身麻酔の使用率は保険上の定義で14.4%、臨床上の定義で3.9%と大きな差があった。全身麻酔の使用率は年々減少しており、特に大病院では臨床上の全身麻酔が多く、小規模施設では筋弛緩薬を用いない全身麻酔請求が多いことが示された。

💡 考察

保険上の全身麻酔請求の72.7%は、臨床的には全身麻酔とはいえない可能性が示唆された。小規模施設での誤分類の可能性や報酬面でのインセンティブが背景にある可能性がある。

✅ まとめ

全身麻酔の使用率は過去15年間で大きく減少し、臨床的な実態との乖離が浮き彫りになった。今後、医療の質指標として、全身麻酔の定義と実態の整合が重要である。

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