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藤田忠先生の交渉に関する原理を数回にわたりお伝えしています。

藤田先生は、前回ご紹介した「狂狷の士」以外にももう一つ、「達観せよ」と言っています。

今回は「達観」について、老子の言葉や徳川慶喜の姿勢とともにご説明します。

 

【TODAY’S TOPICS】

・ロバート・リンガーの提唱する2つの達観的手法

→「アイスボールの理論」いずれ地球が一つの氷の玉になる将来を想い、今受けている脅しを相対化する

→「30年の理論」今後働く期間の有限性を想い、取り分を得る時期を早める動機とする

・脅しに対する老子の考え方

「疾風はものすごい音を立てるが、朝吹き出した風が1日中吹き荒れることはない。にわか雨や夕立もものすごい音を立てて降りしきるがやがては止むのである。これをつかさどっているのが天地である。天地でさえ大音を発することは短い時間しかできない。まして微力の人間においては、人を驚かすようなことを再三繰り返すことはできない」

・老子が孔子に送ったとされる言葉

「聡明で洞察力に富んでいながら死の危険にさらされるものがいるが、それは他人を批判しすぎるからである。雄弁かつ博識でありながら、その身を危うくする人がいるがそれは他人の悪をあばくからである。社会の関係の中で生きていく者は自己主張を控えねばならない」

・国のためを想い、達観の交渉を実践した徳川慶喜の事例

 

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お聞きいただきありがとうございました。

交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、

「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。