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価値創造型交渉の事例と交渉進化モデルのまとめとして渋沢栄一の言葉をご紹介します。

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「交渉進化モデル 3つのタイプ」

Level 1 奪い合い型

Level 2 価値交換型

Level 3 価値創造型

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【TODAY‘S TOPICS】

◎価値創造型交渉の事例

「稲盛和夫さんのJAL再建」

・2010年2月1日 会社更生法の適用を受けたJALの会長として無償で再建に着手

・2兆3221億円の負債総額(戦後最大規模)

・大義:日本経済への悪影響を防ぐ

→従業員3万2000人の雇用を守る

→日本の航空業界における健全な競争環境を守る

・経営情報を徹底的にオープンにし、現場が主体的に行動する体制へ

・懐柔や脅迫などの策は弄さず。腹をくくって真実を伝え、理解を求めた

・全員参加の経営が推進され、2049億円の営業利益を達成(2012年3月期)

・2012年9月には、東京証券取引所に再上場を果たす

※情報をオープンにし、信頼関係を深め、取引関係から同志へ

※「人を動かす原動力はただ一つ、公平無私ということ」(稲森和夫)

◎交渉進化モデルの重要なポイント

・奪い合い型交渉(LV1)に対して防衛をし、価値交換型交渉(LV2)、価値創造型交渉(LV3)へレベルを上げていくこと

・囚人のジレンマを乗り越えていくために、時間はかかっても信頼関係を築き、共通の志を見出し、協働関係をつくること

・他者と信頼関係をつくるために、自分の生き方に信念や軸を持つこと

・交渉するお互いが良心を発現し、恥を知り、互恵・互譲の態度で臨むこと

◎渋沢栄一の真の交際法

「いわゆる交際下手な人でも、至誠をもって交われば、必ず相手に通ぜぬということはない。巧妙にしゃべっても、心に至誠を欠いての談話なら、相手をして軽薄と感ぜしむるほか、なんら効果もないものである。ゆえに余は、交際の秘訣はだれ一片の至誠に帰着するものであるといいたい。

もし人に対したとき、偽らず、飾らざる自己の衷情を流露し、対座の瞬間においてまったく打ち込んでしまうことができるならば、それは百の交際術、千の社交法を用いたよりも、遥かに超絶した交際の結果を収得することができようと思う」

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お聞きいただきありがとうございました。

交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、

「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。